結婚5年目、喧嘩ののちに。 〜憧れで終わらないあたらしい暮らし
この物件は現在は募集終了している可能性が高いです。過去物件のアーカイブとしてお楽しみ下さい。
ステイホーム期間を経験したからこそ 気づけたことがある。 そんな自分に合う物件に暮らせたなら、 もっと楽しくなりそうですよ。
結婚5年目、都内のマンションにて。 お互いに在宅勤務になり、 小さな1LDKにジクジクと 溜まっていくフラストレーション。
「私も机使いたいんだけど」 「じゃあ俺はどこで仕事すんの?」
なんて、そんな喧嘩にも もう飽き飽きしていたころ。 口にしたのは私からだった。
「…ねぇ、ここ、どう思う?」 広い家に住みたいと思っても、 都内で希望に近いマンションは お家賃がなかなかどえらい。
暇つぶしに全国の賃貸情報を ぼーっと見ていたときに、 ポンと出てきた神奈川県の一軒家。
「…引っ越したいの?」 「……」 「…狭いしなぁ」 「…うん」 「喧嘩も増えたしなぁ」 「うん…」 「…見に行ってみる?」 「……うん!」 「…物件、どうだった?」 「薪、やばいね」 「そうでしょ」 「薪ストーブも、やばい」 「そうでしょそうでしょ」 「和室があるのもいいね」 「うふふ、そうでしょ」
「…俺が気に入るの、わかってた?」 「さぁ、どうでしょう」 そりゃあ、あなたが 気に入るのはわかってた。 わたしが気に入ったんだもん。 同じ気持ちになると思ってた!
とんとん拍子に引っ越して、 あっという間に半年が経った。 真冬の寒さだったのが、 気がついたら初夏の季節。
薪ストーブに 木をくべる動作も、 冬の間にすっかり慣れた。 部屋数が多くなったから、 その日の気分でお互い 仕事をする場所を決めている。
ノートパソコンを抱えて、 「今日リビングでやる~」 「じゃ俺、和室に行く~」って、 なんだかゆるい雰囲気の会話。 必死に机の取り合いをしてたの、 思い出すと笑っちゃうな。 休日には、ふたりで 和室でごーろごろ。
すべすべの畳に転がりながら、 お菓子を食べたり、漫画を読んだり。 漫画の展開をふたりで あーだこーだ予想するのも楽しい。
偉大な漫画家さんたちに感謝です、 おかげで有意義な休日です。 なんの心境の変化か、 料理に目覚めた夫。 ピザを生地から作ったり、 かたまり肉をトロトロに 時間をかけて煮こんでる。
「料理好きだったん?」と聞いたら、 「俺の中のシェフが目覚めた」と よくわからないことを言ってた。 そうですか、そりゃよかったです。 引っ越してばかりのころ、 あなたが寝起きで階段を ウトウトしながら降りてきて 目の前でずるっとすべったの、 今思い出しても笑っちゃう。
最近は、階段で目が合うと 「もう慣れましたから」と フフンとドヤ顔される。 ふたりとも掃除は あまり得意じゃないから、 1週間に1回だけ やる気を奮い立たせて 家の掃除をすることにしてる。
1回だけがんばれば、 あとの6日はしなくていいから。 掃除中の夫をふと見たら、 床の木材の間からゴミを ちょいと落としているのが見えた。 おい、見て見ぬふりしたな。
「下に落としたでしょ」と言ったら、 「風に吹かれて落ちていった」と 目を泳がせて答えていた。 嘘が付けない人だなぁ。 最初は目が覚めるたび 「旅行に来たみたいだなぁ」と フワフワした気持ちだったけど、 今ではもうちゃんと我が家だ。 朝は眠いし、お腹は空く。 「外でバーベキューを することもできますよ」って 不動産の人に教えてもらったのに、 そういえば一度もしていない。
薪ストーブの前でまったりしたり、 和室でゴロゴロしたり、 トイレにこもって漫画を読んだり、 そんなやる気のない毎日を過ごしてる。 それでいいとも、思ってる。 お互い残業がなくなって、 フリータイムがたくさん増えた。 明るいうちにお風呂を溜めて、 ゆっくり入るのが好き。
「たまには一緒にお風呂に入る?」 と聞かれたけれど、それには 「いや、大丈夫」って答えておいた。
いそいそとお風呂に 向かおうとする私の後ろで、 「大丈夫か…」とぽそりと つぶやく声が聞こえる。 ちょっと落ち込んでいる姿に、 思わずゴフッと吹き出してしまった。
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