“海のそばのお部屋”と聞いて、 浮かんでくるのはどんなイメージ？ キラキラしたリゾート風かな、 それとも西海岸風のインテリア？ きらめく華やかな海沿い暮らし、 そりゃあすてきですけれどね。

「あぁ、海？ あるよそこに」って なんでもないことのように言える のんべんだらりの日々だって、 それはそれで贅沢だと思いますよ。

物件の名前は小坪マリーナ。 「逗子でマリーナと言えば、 逗子マリーナじゃない？」と 思う方もいるかもしれません。 有名な、それこそピカピカの リッチなリゾートマンションですね。 こちらの小坪マリーナはというと、 潮風をもろに受けているからか 壁は剥がれて、サビもあり、 正直なところリゾート風ではありません。

でも、力の抜けるゆるい感じに 無性に惹かれてしまうというか。 約22帖あるLDKの床に転がり ずーっとスマホをながめていても、 ここでなら許されるのでは？ と なぜだか期待してしまうというか。

2024年7月現在で 入居者さんを募集しているのは、 最上階となる6階のお部屋。 海と反対側に位置する角部屋です。

海とは逆向きだからこそ パッとあざやかなグリーンが 窓の外にたっぷりと広がっていて、

バルコニーに出るとこの景色！

いやぁ、すごい、自然の色だ。 山の緑に、海の青、雲の白。 そのほかにも、たくさんのカラーが 窓の外を彩ってくれるでしょうね。

ちなみにチラリと、お墓も見えます。 天国にいる方たちに暮らしを 守っていただいて、なにとぞ。

先ほど、海の反対側のお部屋と お伝えしましたが、安心してね。 「海が見えない」わけじゃない。

逆L字型にぐるりとお部屋を囲む ながーいバルコニーのおかげで、

青い海だってほら、楽しめます。 もしもこのお部屋で暮らすなら、 海岸沿いでバーベキューとか ヨットで風を切る……とかではなく。 サンダル突っかけて、釣り竿を肩にかけ、 ひとりでちょいと釣りでもするかぁって。 私なら、そんな肩肘張らない生活がいい。

おもしろいなぁと思うところが、 お部屋の中にいくつかあって。 リビングの床の一部のみ シートフローリングになっていたり、 壁の一部のみ塗装されていたり……

リビングの横には約5.7帖の お部屋があるのですけれど、

壁に煉瓦をイメージした 工夫がされていたりと、おっ！ と 目にとまるところが多々あるのです。 ただシンプルではつまらないだろう！ と、 あれこれ考えてくださったのかな。 そのやる気や心配りがうれしいですよね。

キッチンは窓のすぐ横にあり、 全身に光や風を感じながら ルンルンとお料理ができそう。 玄関とキッチンの間にある 間仕切りもキュートなデザインです。

トイレとお風呂は安心の別々。 ほんのり暗く見えますが、 入居後は照明がありますからね。

近くには小坪海岸がありますよ。 いいじゃないですか、この まだ手付かずです！ という感じ。 ボサボサの頭でも、すっぴんでも。 優雅なリゾートワンピではなく、 ラフな短パンにタンクトップでも。 どんなんでも受け入れるで〜 生きてりゃなんでもいいんやで〜と、 気だるげに言ってくれているみたいだ。

文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。散歩中におうちの外観をつい見てしまう。最近はInstagramかThreadsによくいます。 @kmn_nana