これまでいろんな京町家を
ご紹介してきましたが、
今回のはちょっとすごい。

初見でハッと息をのんで、
そのあとはもう
たたずまいの美しさに
呆然と見とれてしまいました。

それもそのはず、
この京町家は建築家の川上聡氏と
ラファエル・バルボア氏の設計により
2024年11月にフルリノベーション。
今年の京都建築賞の優秀賞に
輝いた建築だそうですよ。

そんな建物が、
リノベ後未使用の状態で
売りに出されています。

場所は京都市街のど真ん中、
二条城から徒歩10分。
立地からしてすごいんです。
とはいえ、周辺環境は
こぢんまりした商店や住宅が並ぶ
落ち着いた雰囲気。
静かに存在感を放つ
黒のファザードが目印です。

離れのような土間とテラスの付いた
2階建て、3LDKの建物。
もとは海外在住の芸術家の
拠点にするための
プロジェクトだったのらしいので
トイレとシャワーが複数ある
ゲストハウス仕様ですが、
ショップやセカンドハウスにしても
最高だろうなと思います。
もちろん自分ちにしたいって人は
住んじゃってくださいな。

1階のメインスペースは
奥の庭まで見渡せる約19帖のLDK。
特筆すべきは、スチールと
既存駆体の床板を組み合わせた
壁一面のシェルフでございます。

こちら、収納としての機能性と
意匠性を併せ持っているわけですが、
なんと家の構造補強にも一役買っていて

吹き抜けや2階の部屋にまで
上へ上へと延びているんです！

壁も既存駆体を残しているのでしょうか、
侘び寂びを感じずにいられませんね。

キッチンだって幻想的な美しさ。
隣にはパントリーもあります。

そして、お庭に面した
リビングスペースの開放感よ。
もう何も言えねえ……。

ガラス窓から注ぐ光のなか
この革張りのチェアに
身体を沈める気分はどんなだろ。
動産類も販売価格に
含まれるとのことですよ。

2階のお部屋は無垢床と
自然素材の壁に囲まれ
空間全体が呼吸しているよう。

逆側には、1階から延びる
スチールラック。

もうひとつのお部屋も同様です。

3つある個室すべてに備わった
トイレ・シャワー室も抜かりなく
ちゃんと素敵ですからね。

じつはお家の外にも
サプライズがありまして、
1階奥の庭を横切ると、

テーブル付きの土間スペースが。
BBQとかもできそうだ。

その上はテラスになっています。
パーティーやイベントに
うってつけだと思いませんか？

これ以上言葉を重ねても
蛇足になるだけだと思うので

そろそろおいとますると
しましょうかね。

光と影が遊び、
無機質と温かさが同居する京町家。
京都に数ある美しい町家のなかでも
とりわけ妄想が捗るお家なのでした。