物件ファンでみつけたレトロビルで飲食店!はじめました。
昭和40年代に建てられた浅草のビルが、今年リニューアルオープンします。 1階は飲食店、2階から上はシェアアトリエ。 施設の名前は「KAMINARI」、1階のお店は「ほしや」と言います。
この施設は、松戸と浅草を拠点に活動している不動産会社「omusubi不動産」がオーナーから借り受け、そこに「アイデア家業」をはじめとする複数の事業者が入居しています。
「アイデア家業」代表の池田洋介さんと、 「KAMINARI」を運営する「omusubi不動産」代表の殿塚建吾さんに話を聞きました。
僕と山本、佐藤の3人のコアメンバーでやっている会社なんですが、もともとは飲み仲間です(笑) 僕と山本の出会いでいうと、山本がco-baというシェアオフィスの運営をやっているツクルバという会社で働いていて、僕がco-baの会員という関係でした。
佐藤と山本は大学時代にアート系の展示イベントを一緒に開催した時に出会っていて。
で、僕と佐藤は飲み会で出合うという。(笑)
「一緒に会社をやろうか」となったのは、勤めていた会社を辞めたり等色々なタイミングが重なったので、という流れですね。
それで、「自分らの場所が欲しいね」ということになったんですよね。 山本と佐藤はもともと「いつか飲食店をやりたいね」という話もしていて、 「じゃあこの会社でそういう場所持てたらいいね」ということで物件を探し始めたんです。
最初は新宿で探していて、第一候補はゴールデン街だったんです。
1階がお店で、2階がオフィスになってて、 「打ち合わせに連れて来られたらゴールデン街だった」 みたいなのも面白いかな、と思って(笑)
ただ実際は、ゴールデン街はなかなか難しくて。 それで新宿三丁目で探したんですが、審査に落ちちゃったりして。
そうなんです。 それで物件探しが一度振り出しに戻った時に、山本が「物件ファン」経由で「こんな物件があるんだけど」って探してきたのが、この物件なんです。
僕が「omusubi不動産」にここの物件情報を公開して、その日の午後くらいには「物件ファン」に載ったんです。
それを山本が見つけて、その日の夜にメンバーに共有したんですよね。
深夜くらいに来て、「物件良いんだけど浅草かあ」ってなって。浅草は一切考えていなかったんで。 浅草だと僕らが想定していた人たちが来てくれんのかなあ、という不安もあり。 でも行くだけ行ってみようか、ってなって内見申し込んだんです。
いえ、はじめてです。
でも結構、熱い感じで連絡したんです。 月曜日の深夜に物件のことを知って、その日のうちにメールして、「メールだけじゃあれかな」って次の日の朝に電話して、木曜くらいに見に来たんですよ。
ここに来た時には企画書を印刷して持ってきてたんです。最初の内見の時に。
今だから殿塚さんとフランクにお話させてもらってますけど、 最初来た時は「一発で不動産屋落とすぞ」ぐらいの感じで言ってて(笑)
普通の、スーツを着た、町の堅気のいわゆる不動産屋さんが来ると思ってたんで、 企画書を「ばんっ」て見せて、一発で落とすぞ、って思ってたんです。 それで来たんですけど、出てきたのは私服の殿塚さんで(笑)
向こうから歩いてきて、「絶対この人たちだな」って分かる感じで歩いてきましたよね(笑)
そうそう(笑)
相思相愛。この人たちに入ってもらいたい。
このビルで「よし、これから募集だぞ」って開始して、最初の内見だったんです。 「物件ファン」で紹介されたこともあって、問い合わせは10件以上あったんです。 でも、一番最初に池田さんたちと会って企画書を見た時に、「この人たちに入ってもらいたい」って思って。
最初は一度盛り上がったんですけど、その後一度慎重になって。 「待てよ、浅草だぞ」って(笑) でも、結局また「やっぱりここが良い」ってなって、決めたんです。
オーナーさんは文化的なこととか、地域のことにすごく理解のある方で。「この物件で何か地域活性などできないか」とまずは地元の工務店さんにご相談されて、僕はその工務店さんからご紹介頂いたんです。
古いビルですので、そもそもは、そんなにコストをかけずに貸せる状態になるのか、という疑問もおありだったみたいで、 「できますよ」ってお答えして。
「決まらなかったらどうするんですか?」、と質問されたので、 「それならうちでお借りします、埋まんなくても借ります」、と。
ビルの貸し出しにあたって、屋上防水とかインフラの整備とか、建物の寿命に関わる部分はオーナーさんが直してくださったので、ご希望としては、当然なんですけど「まずは物件が埋まってちゃんと家賃が入ること」というのがありました。そのうえで、(文化的なことなどの)ご自身の興味を持たれている夢が重なっているっていう感じじゃないかなあと思います。
一階が埋まらなかったらどうしよう、とは思いました。 まだあまり分からないエリアだし、資金が潤沢にあるわけでもないので、本当に埋まるかは分からなかったですけど、 「これ断ったら、俺たちの会社やってる意味ないな」、って思って。
今カッコつけましたけど、超ドキドキしました(笑)
そうですね。
去年の夏頃に入居が決まって、10月くらいから週末だけ飲食店を開けはじめて、11月からはプレオープンということで毎日やってます。
文化の発信地が、浅草に戻ってきてる。
こういう人たちに来てほしいな、と思っていたような方に来て頂けて良かったです。 1階に誰が入るかによって、どういうビルになるかは決まっちゃうな、と思っていたんで。
当初の想定より、地元のお客さんが多くて。 こういう雰囲気が好きな人が入ってきてくれるので、常連さんになってもらったりして、コミュニティも面白くなってきてます。
結果的にはすごい良かったです。 土地も、良いですね。僕は浅草に引っ越したんですけど、住んでみても楽しいし。 来るお客さんとも馬が合う気がします。
意外と同年代も多いです。年配の方もいらっしゃいますが、20代、30代も多くて。
文化の発信地は昔、浅草とかこの辺で、それが渋谷とかに行って、また戻ってきてる感じはありますね。
ここに来る人って、もともとこちらに住んでいる方ももちろんなんですが、東東京を自分で選んで住んでいる人も多いんですよね。 そういう人たちと波長が合うのかなあって。
ちょうど3月1日に、「ほしや」がグランドオープンしました。 これまではプレオープンということでやってきていたので。
4月22日に「KAMINARI」のオープンイベントもあります。 誰でも来て頂けますので、ぜひお越しください。
息を吹き返した「KAMINARI」、 人が集まる場所「ほしや」、 これからが楽しみですね。
今日はありがとうございました。
前編はこちら。 おこめをつくる不動産屋さんのお話。
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