ほのかに甘さが滲むペールカラーの空間。 キッチンにあしらわれたタイルや 窓の木枠にも心がくすぐられます。

並んだドアたちの色合いといい 模様が入ったガラスといい… 玄関まわりもたまらない可愛らしさです。

素朴で、ちょっとノスタルジック。 このなんとも言えない雰囲気は 築年数が経っている建物だからこそ。

味わい深さはそのままに ゆったりと暮らせそうな1LDKへと 生まれ変わった専有面積56㎡の空間。 うれしいことにペット相談可なのだとか！

リビングは日当たりの良い南向きで 白を基調とした爽やかな壁と 一面に張られたシームレスな無垢床が 開放的で爽やかな印象です。

長さのあるリビングは 残された躯体の出っ張りを活かして ゆるくゾーニングしても。

ダイニングはキッチンに近い手間側かな。 リネンのカーテンが揺れる横で 焼きたてのパンを頬張る穏やかな朝。

そのままソファに移動して 昼過ぎまでゴロゴロしたり 造作棚に並べた文庫本を開いて 物語の世界に没頭したり。

ひとりで過ごす何気ない時間が なによりの贅沢だと思います…。

リビングに並行して伸びる バルコニーの突き当たりには

モルタル仕上げの納戸が。 ドアが付いているので 雨風に晒される心配はありません。

お部屋に戻りまして、 続いてご紹介するのは レトロな空気が漂うお部屋で シャープな輝きを見せる ステンレスのモダンなキッチン。 コンパクトでありながら 作業スペースが設けられていたり コンロが2くち付いていたりと 使い勝手も良さそうです。

調味料などの置き場に ぴったりなタイルの面台は レシピを見ながら料理したいときに スマホやブックスタンドなどを 立てかける場所としても重宝しそう。

キッチンの左側に映っている ペンキの光沢が素敵なドアを開けると

寝室にぴったりな洋室があります。 掃き出し窓から もうひとつのバルコニーに 出られますよ。

真っ白に塗られた収納は 和室の押入れだったのかな。 デスクとしても使えそうですね。

カチャリと扉を開けて、 サニタリーを見に行きましょう。

洗面台はバスルームと 一体になっています。 白いタイルと陶製の 洗面ボウルという組み合わせが まるで外国のアパートのよう。 鏡裏や壁面の収納も ありがたいですね。

浴槽とシャワーは 洗面台の奥に配置されています。 小窓と換気扇が付いているので 空気の入れ替えがしやすそうです。

浴槽は深くて四角い 昔ながらのカタチ。 タイルやモルタル部分は 補修されているんですって。

トイレは小さな手洗いスペース付き。 ペーパーホルダーの上には 一輪挿しやディフューザーを。

こちらの物件があるのは神戸市。 最寄駅はJR東海道本線の甲南山手駅で 駅から徒歩5分という好立地です。

1階のお部屋ですが 建物は前面道路から高さがあるので 外からの視線を気にすることなく 過ごせそうですよ。

甘さと懐かしさの加減がちょうど良く 写真を見ているだけでも 心がふんわりと色めくような 素敵な素敵なお部屋でした。

文・山中みく 香川県出身のイラストレーター。海と山の近くに住んでいます。古着と映画と旅が好き。 ＠miku_yamanaka