「猫は家族」 前の入居者さんの そんな声が聞こえてきそうな お家です。

レトロな赤い絨毯の 階段脇には

猫が寝そべって過ごせるほどの 奥行きのある 小窓が設置されています。

窓を開けると 緑豊かな風景が。

２階の階段横には、 和室の床の間へとつながる キャットウォークがあります。

いかにも 「キャットウォークです」な いでたちではないのが 良いですよねえ。

家族の一員として 猫ちゃんが溶け込む つくりになっています。

和室の窓の外は 落ち着いた住宅街。 北東方向には 五山の送り火で知られる 大文字山が見えるそうです。

洞穴みたいな 壁の意匠もユニーク。

障子越しの やわらかな陽が 独特の質感を 際立たせていますね。

障子の小窓から 外を見ると、 癒される和の風景が広がっています。 緑越しに瓦屋根が続く、 長閑な街並み。

猫と一緒に ぼんやり眺めて過ごす時間なんて きっと、至福。

２階の和室は ふた間あります。 南側の和室は バルコニー付き。 収納も多いので 寝室にちょうどよさそう。

天井には天井収納への 階段が設置されています。

おや、よく見ると 写真の右側、 壁の足元に小さな四角い 穴のようなものが見えますね...。

小人のようなアングルから、 こんにちは。

こちらは猫のための 小さな出入口なんですって。

木枠には猫が頭で押し開けられる とても軽い木製の ドアが付いています。

天井収納は もはや収納とは思えない 広さと明るさ。

４面に窓があるので 明るさも通気性も抜群です。 三角屋根の天井も かわいらしいなあ。

さて、家族の 憩いの場になるであろう １階のLDKも見てみましょう。

折り上げ天井になっていて 奥行きが生まれています。

壁一面の収納棚に 床下収納もあるから キッチン用具もばっちりしまえそう。

窓の外には 南向きの明るいお庭があります。

キッチン前と階段下にも小窓があって 家のどこにいても緑が見える つくりになっています。

まさに、緑溢るるキッチン。

壁一面が 白いタイル張りなっていて 外の緑がやさしく反射します。

玄関からも 陽がたっぷりと。

玄関の趣がまた、 素敵ですねえ。 格子越しの日差し、 上質な天井、 備え付けの郵便受け。 広さだけでなく設えからも ゆとりを感じます。

お次に水回りを見てみますと、 洗面所には ボルドー色のタイルが貼られていて、

お風呂も同様の色合い。

しかもなんと、 エアコンがついています...！

トイレにも大きな窓が。 手洗いと一体型で ゆったりとしています。

お客さんがお化粧直しする時などにも 便利そうな広さだなあ。

全体的に昭和築らしい レトロでゆとりのある作りが 感じられますね。 そこに適宜、改装が加えられています。

このままでももちろん住めますし 水回りの交換や 壁の補修など、 必要なところだけリノベーションして みるのも良いですね。

最後に立地について。 京都の岡崎に建つこのお家。

岡崎の街の中でも、 重要文化的景観に指定されている 範囲内に建っています。

開けたT字路のつきあたりに 位置しているので 開放感があり、 窓からの採光もしっかりとれます。

ちょっと周辺を散策してみますと、 徒歩11分のところには 平安神宮の参道に そびえたつ巨大な鳥居が。 岡崎のシンボルです。

そのほかにも 桜並木沿いを流れる 琵琶湖疎水や、

現存する最古の公立美術館である 京都市京セラ美術館など

風光明媚で 歴史、文化、芸術に触れられる スポットがたくさん。

家から徒歩7分の場所には 人気のカフェもあります。 メルセデスベンツが手掛ける 小型自動車の専売所に併設されたカフェ 『dot.S』。

洗練された空間で 息抜きにコーヒーを飲む、 そんな時間も日常になります。

岡崎は、 京都の文化と芸術の街とも 呼ばれるエリア。

そんな歴史的な街で 緑に囲まれ 愛猫と過ごす。 きっとお猫さまも 満足してくれることでしょう。

文・戸田江美

デザイナー。荒川区のマンションの大家をしている。落語が好き。@530e

トダビューハイツ ロジハイツ