棚一面のシェルフに 目一杯詰め込まれた レコードの数々。 ここに住んだ人のように 明るいリビングで 自分の趣味にまみれて暮らせたら どんなに幸せだろう…と 胸が高鳴ります。

この建物があるのは 目黒区青葉台。 京王井の頭線　神泉駅から徒歩7分、 1968年築のヴィンテージマンションです。

50㎡弱の2LDKは 1人で贅沢に暮らすもよし、 2人で仲良く暮らすもよし、 家族でワイワイ暮らすもよし。 各部屋と水回りが きちんとセパレートされた間取りです。

やっぱり素敵だな、と思うのが こちらのリビング。 大きな窓から白い床に 燦燦と光が降り注ぎ 気持ちのよい明るさが広がります。

窓の向こうには 奥行きのあるバルコニー。 晴れた日の日光浴が 日々の楽しみになりそう。

15階から見渡す景色は 大都会の中でも 空が広くて美しいんです。

開放感がありつつも 袖壁や

隣合わせの洋室の存在で 程よいおこもり感があるのも たまらない。 バルコニーと 室内窓にはさまれているお陰でも あるのかもしれません。 圧迫感はないのに秘密基地みたいで 絶妙な匙加減なんです。

床も壁もキッチンも 白で統一された空間の中で グリーンの棚が パキっとしたアクセント。

スクエアタイルとグリーンの組み合わせ、 パリのアパルトマンみたいな雰囲気で うっとりです。

キッチンの背面には 大きな収納があります。 日常的に使う細々した物は ここにぜーんぶお任せ。 収納の取っ手がゴールドだったり 床に部分的にヘリンボーンが 組み込まれていたり。 細部までセンスのよさが 行き渡っています。

リビングのお隣の洋室は シックな雰囲気。 雲の柄の壁紙はなんと フォルナセッティなんですって。 派手な色柄のものが多いイメージだったので 驚いてしまいました。 憧れブランドの壁紙が さりげなく部屋に存在するって うれしくてにやけちゃう。

寝具や家具の色味は おさえて、おさえて。 壁紙のニュアンスを 上手に引き立たせたいな。

共有廊下に面した洋室は 余裕があれば趣味部屋に。 すみっこに造りつけられた コックピットみたいなデスクが 妙に作業欲をくすぐるんです。

水回りはクリーンな白をベースに。 個人的に、自由に構築できるよう 洗面台の下にスペースがあるのが好きです。 お風呂に窓があるのも 大事なポイントですよね。

隅々まで行き渡るセンスと 自分の「好き」で埋める余白。 貴重な「暮らし方のお手本」を 先人に示してもらうことで 住みたい欲は高まるばかりなのです。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk