露天風呂でまどろみ、舞い込む枝垂れ桜を慈しむ日々|京都市左京区 売買 146㎡
この物件は現在は募集終了している可能性が高いです。過去物件のアーカイブとしてお楽しみ下さい。
思わず息を呑む 旅館のような京都の邸宅。 厳かな門扉の横に植わるのは 枝垂れ桜。 ふわりと揺れる葉が 「どうぞ」と 言ってくれているよう。 門の先には、 玄関まで続く石畳。 木漏れ日や雨の湿りで 表情を変える足元。 進み見えてくるは日本庭園。
敷地の半分ほどを占める広さの中に 松、紅葉、アスナロ、椿などが 植えられ、一年を彩る。 室内に入ると、 約33.56帖もあるLDK。
大きな窓により 日当たり良好。 6人掛けのテーブルが 悠々と入る広やかな空間。 部分的に床暖房も入っており 冬の寒さが厳しい京都でも 足元温かく過ごせる。 カウンターキッチンが ほぼ中央に配置されていることで LDK全体を回遊できる 伸びやかな間取り。 壁掛けテレビを前に、 思わずごろりと横たわりたくなる。 懐かしいすりガラスを使った建具が 不思議とこの優雅な洋間に 似合っている。 この建物の一番の目玉は なんと言っても 和の趣が詰まった露天風呂。
ここで過ごす時間は この上ない贅沢。 丸窓にかかる紅葉の形が 絶妙な塩梅。 露天風呂から眺める この景色ひとつが まるで絵画のよう。 つくばいと湯の水音だけに 耳をすませて、まどろんでみたい。 この中庭は玄関ホールからも見え、 建物内にいても 緑を感じさせてくれる。 湯上がりに過ごしたくなる ウッドデッキ。
柵に覆われ、プライベート空間が 確保されている。 ウッドデッキから玄関先に 続く細道も、手入れの行き届いた 庭になっている。 夜になればきっと行燈の灯りが 夢のように浮かぶ。 庭に面した和室は、珍しく青色の畳。
立派な梁と 竹が描かれた襖が特徴的で 現代アートのような空間。 この建物を使いこなすような御人は きっとここで客人の おもてなしをするのかも。 続く和室は、間接照明が灯る モダンなデザイン。
こちらも竹の襖が、渋みを効かせている。 建物は2階建てで それぞれのフロアに トイレ、洗面、シャワーがある。 客人に気兼ねなく泊まってもらうにも、 はたまた二世帯住宅としても使いやすい。 広々としており、 洗面とトイレには窓がついているため 風通しも良さそう。 落ち着いた色合いで、 和の趣がある。 窓が障子なのも 惹かれるところ。 今風に使いやすく シックにまとめられた水まわり。 かたや、焼き物のような 色むらのあるタイルが使われた シャワールームも。 2階には水まわりの他に 和室が2間。 品格のある欄間や、 おそらく木彫りの 床の間の床。
なんて品が良く、 清らかな空気感の和室。 窓からは 色づいて深みを増す 京都の木々が見える。 もう一方の部屋は 艶やかな紅色の壁。
畳とフローリングが 地続きになった床も目を引く。 長い時間、磨かれてきた 流行に左右されない 和室の造り。
そこに現代の アクセントが加えられて 新鮮な空間に仕上がっている。
きっと長く暮らしていく上で 飽きのこないデザイン。 この建物、 まるで旅館のような規模だけど 宿泊施設としての利用は不可。 枝垂れ桜が舞い込む庭で思索を深め、 時には客人をもてなし、 京都の通な店にさり気なく通える 老学者のような人が この邸宅で住み暮らすのに似合うなと、 想像が膨らんだ。 澄んだ空気と豊かな自然を 肌で感じられる 修学院離宮と八瀬の間。
そんな土地に建つ 泰然とした構えの館で 静かに時間を重ねる。
なんて贅沢で憧れる、 穏やかで鮮やかな日々だろう。
文・戸田江美
デザイナー。おばあちゃんの仕事を継いで荒川区のマンションの大家をしている。落語が好き。@530e
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