起きた瞬間からやる気がみなぎる朝。 まずは家中の窓を開け放って 空気を全部入れ替えて。 濡れ縁に座って、コーヒーとパン？ それとも白湯とおにぎり？

腹ごしらえしたら 少しだけ家事をがんばって あとは大好きな音楽の世界に浸ろうか。 このお部屋にこもってさ。

そう、このお家には なんと防音室がついているのです。 音楽好きの方、必見ですよ。

とはいえ魅力はそれだけじゃない。 室内はリノベ済みだそうですが 上手にレトロが残されています。

新品には決して出せない床の趣、 濡れ縁に似合う木製のサッシ、 腰壁と建具のデザインが お揃いのところなんて もうたまりません。

この洋室はリビングになるのかな。 純喫茶にあるような こっくりとした色のテーブルに 革張りの椅子なんか似合いそう。

お隣の和室はゆったり8帖。

書院造をアレンジしたという 収納スペースは その存在だけで見ごたえがあります。 左手にはプレーンな押し入れもあるので 正面は思う存分、 見せる収納を楽しめそう。

コンパクトなL字キッチンって 身体の向きを変えるだけで 作業が捗っていいですよねぇ。

大家さんが 長年大切に使ってきたという食器棚は キッチン横にぴったりと収まって 造り付けの家具のよう。

これこれ！と言いたくなってしまう グリーンのタイルのお風呂は この家の陰の主役といっても いいんじゃないかな。

昭和レトロな花柄タイルさん、 よくぞこの日まで ピカピカでいてくださいました。

お風呂とお揃いタイルのトイレ、 照明がキュートです。

洗面所、風呂場に窓がたくさん。 朝の支度も清々しい気分でできそう。

さて、そろそろお待ちかね、 防音室をじっくり見てみましょう。

こちらは窓が二重窓＋シャッター、 ドアも二重なのに加え 壁・天井も防音素材。 音楽を聴くだけでなく 演奏するのも歌うのも 安心して行える仕様です。

無数の楽譜やCD・レコードも 安心して持ち込める大容量の棚。 オープン収納なので そんな大切なコレクションを 眺めていられるのも幸せ。

入り口側にも 大きな棚がありますよ。 ここで心ゆくまで 大好きな音楽の世界に 浸ってしまいましょう。

防音室の棚や 和室の収納などといった造作家具は 家具作家さんが泊まり込みで作ったそうで… そんなストーリーを知ると ますます愛着が湧いてきます。

こちらのお家、 小田原駅と小田原城址公園の あいだという立地もうれしい。

公園で四季折々の自然に触れて 豊かになった感性は 奏でる音にも伝わってゆきそう。

古民家が好きで 音楽が好きで どちらもずっと大切にしていきたい。 ここはそんな方に ぴったりの平屋だと思うのです。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk