個人的にも大変思い入れがあり
憧れ物件のひとつでもあった
名作マンションにとうとう！
空きが出まして！
居ても立ってもいられず、
ご紹介いたしますね。
この異国感、リゾート感。
伊豆とか葉山あたりなら、あぁありそう。
かもしれませんが、
ここはなんと東京の目黒区。
泰山館と言います。
もしかしたらドラマや雑誌などで
目にしたことがある方も
いらっしゃるでしょうか。

まず、この豊かな緑の中庭。
シンボルでもある泰山木をはじめ
なんと100種類以上の植物が
植わっているそうです。
四季折々の花や木々の移ろいを感じつつ
都心でこれだけの自然を味わえる贅沢。

アーチを描く、ゆったりとした回廊。
柱にはイタリアンモザイクガラスの模様。
コンクリート、日本の職人さんによる漆喰、
韓国から輸入した煉瓦…等々、外装だけでも
相当なこだわりを持ってつくられています。
土地の高低差を逆手に取って
段々に造られた住戸が
ぐるりリズムカルに並ぶ。
ここを歩くだけでも、
すごいリフレッシュになりそう。

竹と石灯籠がある玄関先に
あ、ここは日本だった、と我に返る。
よく見ると玄関ドアにも何か細工が。
なんとここにも一軒一軒異なるデザインの
イタリアンモザイクガラスが
埋め込まれているとか。
そして室内のこの雰囲気。
たったこれだけで、もう良い！
窓辺は和の風情を感じさせつつ
床はしっとり艶のあるフローリング。
その窓辺のベンチに座って
庭を眺めたり、読書に耽りたい。

ここで間取りを。
はっ、部屋だと思った窓辺のベンチは
玄関入ってすぐのスペースでした。
ああ、もうそこで
過ごしてもいいくらいさ…。

ここがリビングダイニングで
横に四畳半の和室です。
リビングからこんな緑を臨める喜び。

壁や建具の色味と窓の格子、
ベランダの白い柵、中庭の緑、
陽の入り加減、
全てが絶妙なバランスで、品がある。
ここに流れる空気は
いつでも穏やかそうだなぁ…とうっとり。

和室から切り取る風景もまた、美しや。
あの、梁にカクっと段があるのとか、
スポットライトの照らし方とか。

キッチン、なかなかの収納力！
食洗機もついていて
広さも機能の面でもバッチリです。

ちょっとヴィンテージ感ある
丸みを帯びた洗面台や
ユニットバスとは一線を画す
タイル張りのお風呂も可愛いし
トイレもゆったり、収納もバッチリ。

洋室は、クローゼットと扉が
バチッとブラックでクールな印象。
収納はかなり充実しており
デザイン性だけでなく
実用性も重視されています。

泉幸甫氏による設計で
ひとつとして同じ間取りはないという驚き。
その住戸の高さに応じてぴったりの
間取りを設計したとか。
今、そんなマンションが
建てられるだろうか？と考えた時、
相当の情熱とお金がないと無理では…
と、思ってしまいますよね。
ぜひとも全戸のお宅に
お邪魔したいものです…！
物件ファンの過去記事でも
２回程ご紹介済みですので
ご興味ある方は「泰山館」のタグから
ぜひご覧くださいね。

ヴィンテージマンションの類に入るかな、と
思ってましたが、よくよく調べたら築31年。
むむ…私より年下だった…！
しかし住宅は数十年も経つと
それなりに古さが気になったり
その時代の流行りの名残が
あったりもするけれど
ここには、そういったものがない。

いやむしろ、年月と共に
中庭の木々と建物が共鳴し、
より馴染み、落ち着いた
穏やかな空気を創り出しています。
時代や、流行り廃りを超えた、
普遍的な美しさが満ちている。
ただ、ぐるりと巡るだけで
非日常を感じられて
癒されそうな集合住宅なんて、
そうそうありません。
デザインして建てた人たちだけでなく
ここを愛し、大切に暮らす人たちによって
受け継がれ、造り上げられてきたのだろう
と、思うのでした。