お酒が大好きな私たち。 そう、初めて出会ったのも 街中にある小さなバーだった。

家にいる時間が増えて 「いっそのこと、家買おうか」 なんて話していたら 「お酒が美味しく飲める家がいい」 って言葉が出るのも ごく自然なわけで。

1LDKの間取りのお部屋。 専用庭とウッドテラスは 1階だけの特権です。

玄関には天井まで伸びる シューズボックス。 可動式だから レインシューズやロングブーツ 高さに合わせて調整できる。

コンクリートのクールな感じも 通っていたバルを思い出す。

隣には2帖のサービスルーム。 洗濯物を畳むのが嫌いな私たち。 一箇所で収納が済むようになって 喧嘩の数が減ったような気がする。

ほっこりする木目のフローリングに お部屋のメインともいえる カウンターテーブル。 初めて見たときから ここでワインを傾ける姿が 目に浮かんだんだ。

長い付き合いの私たち ダイニングテーブルみたいに 向かい合うよりも 横に並んだ方がしっくりくるの。

ときには1人がキッチンに立って もう1人はカウンターでしっぽりと。 「この前買ったソーセージまだあったっけ？」 「確かあったよ。焼いちゃおうか」 みたいな会話をして。

キッチンの条件は 一緒にキッチンに立てること。 カウンターは作業台にもなるから パンを捏ねたり ピザを作ったりなんかもできちゃうの。 生ハムの原木を置くのが、今の夢。

カウンター下は収納になっていて お皿やカトラリーをすっきりと。 アヒージョ皿にグラタンのお皿 ロックグラスに日本酒のとっくり 世界中で集めたお気に入り。

キッチンの決め手は、 このワインホルダー！ バーみたいにスマートにグラスを取ったなら あっという間にお店気分。

気の済むまで飲んだら ベッドにどさり。 歩いて数歩でベッドがあるって おうちバーの醍醐味かも。

外で飲むのだって最高だ。 我が家のウッドテラスは広々サイズ。 日が落ちてきたら ランタン出して ワインを片手に座りましょ。 パジャマに半纏 そんな格好でも問題なし。 専用庭ではハーブを育てていて 料理に使う日が待ち遠しい。

ブルッと冷えたら お風呂に入ろう。 洗面スペースは ゆとりがあるサイズ。 黒い扉に 真鍮のタオルハンガー どこを取っても洒落ている。

シンプルでミニマルなトイレには きらりと光る ゴールドのペーパーホルダー。

「お店みたいにしよう」って、 ポストカードやモノクロの写真を ランダムに飾ってみたりして。

週末には近所のカフェで テイクアウトをして 駒沢公園でピクニック。 「朝ここでランニングしない？」 「いやぁ、続くかなぁ」 「一度やってみようよ」 なんて会話は何度目かな。

おうち時間が増えたからこそ 見つけた幸せ。 ゆったりとくつろいで 自分らしい姿でお酒を飲む。 そんな「おうちバー生活」 一度始めるとやめらないんです。

文・よしだゆき 街散策とタイルをこよなく愛するフリーライター。元住宅情報誌編集者。築35年の中古マンションをフルリノベして暮らす2児の母。