か、かわいい～！ すみません、大きな声で 叫んじゃいました。 こっくり栗色の床に ウィリアム・モリスの壁紙と 天井にはステンドグラスの素敵な照明。 「かわいい」にメーターがあるなら 間違いなく振り切っちゃっていますよ！ 壁紙は前オーナーが貼ったものを、 クリーニングして再利用されたのだとか。 並々ならぬこだわりに 悶絶必至のお家なのです。

1980年築の4LDK、一戸建て。 道路に面した地下駐車場と 南側にはお庭もありますよ。

玄関を開けるとさわやかな ミントグリーン。 うわー、のっけから素敵ですね。 外国のお家みたい。 亀甲柄が入った玄関扉上の窓も すばらしい。

他にも、そこかしこに工夫がなされていて、 とっても嬉しくなります。 右端に写っているのは 洗面室の明りとり。 異国風のデザインに惹きつけられます。 写真左奥、照明と重なっていて わかりにくいですが、天井付近の 明かりとりにもステンドグラスが あしらわれていますよ。

玄関わきにある8帖の和室は お庭に面していて、縁側もあります。 日当たりも抜群。 日向ぼっこが気持ちいいだろうな。

そしてここにもステンドグラスが 使われていました。 きゃああ、なんてモダンなんでしょう。 幾何学な形をした照明もお似合いです。 もしかして、時間によっては ステンドグラスを通り抜けたお日様が 部屋の中にカラフルな光を 落としてくれるのかな。 想像するだけでうっとり、 夢見心地になれます。

窓の外には、広いウッドデッキ。 休みの日にはテーブルを置いて ここでランチを食べたいな。 BBQやビニールプールで水遊びも楽しそう。

アーティステックなこちらのオブジェは 黒須達夫氏という作家の作品。 近隣住民の要望で、このあたりの ランドマーク的に残されたそうです。 ご近所さんから愛されているなんて あたたかい気持ちになれますね。 派手じゃないのに人目を引くので 防犯的にも頼もしく感じます。

お部屋に戻りまして、リビングへ。 ほらほら、あの壁紙が待ってますよ！

14帖の広さに磨き抜かれた木材と 愛らしい壁紙。 昭和の趣きが残る作り付けの棚と 相まって、上品で落ち着いた 雰囲気を醸し出しています。 『赤毛のアン』の挿絵のような アンティークの家具が似合いそうです。

ピカピカに磨き上げられたキッチンは、 白いタイルにライトイエローで 明るい印象です。 ゆとりもあって、お料理が ますます好きになりそう。

サニタリーも素敵ですよ。 シンプルで広い洗面台を照らす、 レトロなランプたちに 心をくすぐられます。

ゆったり足を伸ばせるお風呂に かわいらしい照明のトイレ。 ペーパーホルダーや タオルハンガーは真鍮製で、 細やかなこだわりにも感心します。 玄関と同じミントグリーンのタイルや壁。 体の中にさわやかな風が 吹き抜けるかのように リフレッシュさせてくれそうな空間です。

2階にも洗面台とトイレがあるのは 家族が多いと助かりますね。 こちらも抜かりのない、かわゆさです。

2階には3つのお部屋。 モノトーンだったのを それぞれの色に塗り替えられています。 甘すぎないキュートな設えで 油断すると恋してしまいそうなほど。 こちらはラベンダー色。

グリーンのお部屋のかわいさたるや。 白い格子の入った出窓もたまりません。

2階で一番広い11帖の洋室は 朗らかなライトイエロー。 穏やかで心が落ち着きますね。

こちらはバルコニーに面しています。 波板の屋根付きで、急な雨でも ゆっくり洗濯物が取り入れられますね。 ウッディでお家の雰囲気に ぴったりな所も好印象です。

これらはお部屋に使われている ステンドグラスの明り取りやランプたち。 まあ、なんて素敵なんでしょう！ 透き通る色とりどりのフォルムは 心を晴れやかにしてくれます。 ふと見上げれば、美しい意匠が目に入る 暮らし…いいなあ。

逗子駅からバスで13分ほどゆられた バス停から徒歩3分。 小坪漁港までは徒歩15分ほど。 周辺には新鮮な魚介類が手に入る市場や おいしいパン屋さん、レストランも 点在しています。 のんびりとした空気が流れる 海の街をお散歩するのが 休日のお楽しみになりそう。

実はこちら、リフォーム前に一度 ご紹介したことのある物件 （記事の公開は終了）。 解体して新築するのが一般的だろう けれど、素敵な壁紙を残して リフォームしてもらえたらなあ…と 思っていたのですが、なんとまあ、 百億点満点の出来栄え！

想像以上の素敵な仕上がりに 感動しました。 愛らしいデティールいっぱいの こちらで暮らせば 毎日、夢見心地で過ごせそうです。

文・葱山紫蘇子 大阪で娘3人息子1人と暮らす独り身。元劇団維新派役者竹山らいち、元ミニシアター従業員、元介護職。建物と書き出し小説と漫画と毛布のヘリが大好き。 Lit.Link