「自然豊かなところで 暮らしてみたいな〜」 そんな気持ちを持ちつつ、 いざ本気で移住！　となると やっぱり不安もありますよね。 地域の方と馴染めるかなぁとか、 いきなり家を買うのは ちょっと迷っちゃうなぁとか。

そんな思いを抱えた方と ぜひ出会ってほしい物件が、 兵庫県の丹波篠山市にあります。

丹波篠山市（たんばささやまし）は、 四季折々の美しい自然と 豊かな農作物に恵まれた 城下町の面影が残る場所です。 令和3年2月には、丹波篠山の 黒大豆栽培が「日本農業遺産」に 認定されたそうですよ。

そんな丹波篠山市の市野々に、 どっしりと建つ古民家。 推定築年数、なんと約130年！ 10年ほど空き家だったものを、 集落の住民さんや地元の職人さんが 協力して改修してくれたのですって。

物件の家賃は8万5,000円。 最初は、古民家の中にある 一部屋を借りてみんなで 仲よくシェアするのかなー？ と思ったのですが、違うのです。 物件、丸ごとどうぞ！　なのです。 え〜、すごい、広々した古民家を この家賃で借りられるなんて……。

はぁ、室内もすばらしい……。 まるで和モダンなおしゃれ宿。 着物を着た仲井さんが 今にも出迎えてくれそうです。

物件は骨組みの状態まで解体され、 柱を起こし、梁は架け替えられ、 床はすべて張り替えたそうですよ。 リノベーションの際は 無垢材などの自然素材が利用され、 古きよき雰囲気を残しながら ぬくもりを感じられる空間に ガラリと生まれ変わりました。

ちなみに賃料は上がりますが、 住居兼用であれば事業利用も 相談可能とのことですよ。 （事業のみの利用はだめです）

日本家屋の味わい深さが しっとりと漂いつつも、 清潔感もちゃんと感じられる。 カウンターキッチンの向こうには 立派な薪ストーブまでありますよ。 どこまでも心を揺さぶられる！

建具は昔のものを 残してくれたのかな？ 日本の伝統を感じられる 細やかな意匠にうっとり。 板間の奥には6帖の洋室、 その隣には納戸がありますよ。

こちらは8帖の和室。 和の風情を感じられる土壁に、 あら、床の間もありました。 視線を横にすべらせると、

お庭を切り取る大きな窓。 ほぉ……と、思わず 感嘆のため息が出ちゃう。 季節ごとに、さまざまな彩りを 暮らしに添えてくれるでしょう。

広縁もいい雰囲気だ。 ついつい、ここに足を運んで まったりしちゃうだろうな。

ひろーいも土間も忘れずに。 物件の追加情報としては、 畑や田んぼも利用可能です。 トラクターや農業機械も使えるので、 まずは家庭菜園から始めるもよし、 本格的な農業に挑戦するもよし。 初心者の方には、地元の方々が サポートしてくれるそうです！

営農組合での田植えや稲刈りを 体験することもできるので、 本格的にチャレンジする前に 「そもそも土をいじることは 自分に向いているのか？」を まず確認してみてもいいですね。

お風呂は、なんと五右衛門風呂！ 憧れはありつつ、私はまだ 入ったことがないのです……。 思わずワクワクと胸が高鳴る。 タイル張りもレトロでかわいいな。

五右衛門風呂を見ると、 ついあの映画を思い出す。 大人になると見えなくなるあれ、 コマでブーンと空を飛ぶあれ。 みんなで「わーはっは！」と お風呂で笑い合うシーン、大好き。

見どころ満載だった本物件、 今回は「市野々集落のお試し住宅」 の位置付けとなるそうです。 つまり「地域の一員として 暮らしていただける方」を 募集しているということですね。 自治会活動への参加などは あくまで任意なのですが、 「移住するなら地域との関わりも あったらうれしいな〜」と お考えの方にぴったりだと思います。

地域に馴染めるかどうかって、 移住に関する不安のひとつですしね。 地域そのものがウェルカムの姿勢で 迎え入れてくれるのならば、 なんだかとっても心強い気持ちで 新しい生活に飛び込んでいけそうです。

文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。散歩中におうちの外観をつい見てしまう。最近はInstagramかThreadsによくいます。 @kmn_nana