四季折々の花が彩る。祖師谷に佇む庭・茶室つきの日本家屋(東京都世田谷区 離れ含む120㎡の売買物件)
1億円、いちおくえん…… なかなか手が届かない びっくりの数字に感じますが、 今回ご紹介する物件のことを 詳しく知れば知るほど、 個人的には納得でした。 まず、物件が建つ場所が 東京の世田谷区。 閑静な住宅街に佇み、 住環境に恵まれています。 広いお庭のシンボルは茶室。 また、庭には季節のお花が咲き誇ります。 世田谷・庭つき・茶室つき。 むしろ1億円台で収まることが ありがたい話なのかもしれません。 お庭は丁寧にお手入れされ、 暮らしの中で日本の四季を しみじみと感じられます。 個人宅の庭木には珍しい 朴の木もあるんですって。 初夏には大きな白い花を咲かせ、 立派な朴葉は料理にも使えます。 ほかにも梅、白木蓮、藤、ツツジ、 アジサイ、ツワブキ……。 ザクロの木は、今年も 実をつけてくれたそうですよ。 目が回る忙しさの中でも、 ふと視界に入るお庭の花々が ゆとりを与えてくれるだろうな。 そしてこちらが茶室。 素朴さと品のよさを 併せ持つ木の扉が 静かに出迎えてくれます。 外壁は純白のスイス漆喰、 屋根には土佐漆喰が 使われているそうですよ。 中に入ると、廊下の板は あたたかみのある桜の無垢。 ちなみに雨戸や建具は 秋田杉でしつらえてあります。 はぁ、これはこれは…… 思わず背筋が伸びますね。 凛とした雰囲気を持ちつつ、 心がゆるむやさしさも感じる。 せっかくの茶室ですし、 自分たちで楽しむのはもちろん 茶道教室を開いてもいいですね。 用途とは違うかもしれませんが、 地域の子どもたちに向けた 書道教室やそろばん教室なども おもしろいかもしれない。 地域の子どもたちから 「せんせい、せんせい」と 慕われる人生、なんだか幸せだ。 茶席の用意などで使われる 水屋も趣がありますし、 水屋の脇には収納棚も。 普段あまり使わないものは 2階の大きな収納にどうぞ。 母家に置き切れないものを ここに運んでもいいですね。 さて、それではそろそろ 母家も見ていきましょうか。 母家の間取りは3SLDK。 建物の完成は1985年。 築40年とそれなりに 年月を重ねてはいますが、 リフォーム済みのおかげか ほどよいレトロさと清潔さが いい具合に共存しています。 玄関照明もすてきでしょ。 玄関横にはトイレがあり、 陶芸家さんによる洗面器の どっしりとしたオーラが 空間に漂っています。 1階の洗面所でも同じ 陶芸家さんの器が置かれ、 日本家屋の魅力を より一層引き出していますね。
この陶芸家さんの洗面器は 縁に返しがついていて、 水が飛び散らないのですって。 見た目の魅力だけではなく、 機能性もあるとはさすがだ……。 居間と廊下を仕切る引き戸は、 伝統柄の和紙でお仕上げ。 引き戸をガラリと開ければ、 お部屋全体をグルグルと 周遊できるようになっています。 1階は、建築家の設計により 2009年にスケルトン状態から すべてリフォーム済み。 こちらがリフォーム完成時です。 対面式のキッチンの正面には 小上がりになった畳があり、 雰囲気的には和風に寄せても、 もしくは洋風の家具を集めて 和モダンにしても合いそう。 なんと、下は掘りごたつに なっています! やったー! 窓からは豊かなお庭を 堪能することもできますし、 もう言うことなしです……。
お部屋に家具を置いたバージョンの 写真も見てみましょう。 実際にここで生活するなら、 ほら、たとえばこのように。 ソファにテーブル、 テレビも置いて、それでも まだまだゆとりがある。 床は厚さ30ミリの杉板が使われ、 素足で歩きたいすべすべ感。 やぁ、たまらないですね。 和のお庭に癒されつつ、 奥に見えるは立派な茶室。 窓から差し込む光が 床の無垢材をきらめかせ、 ついゴロンと寝転びたくなる。 気持ちのいい晴れの日は 縁側でお茶をするのもいいな。 夜は夜で、しっとりと。 木々の間から見える お月さまを味わいつつ、 晩酌でもしましょうか。 食事も楽しめそうですよね。 なんせ掘りごたつですから、 冬になれば毎日パーティー! やっぱりグツグツお鍋かな。 それともホカホカおでんかな。 卓上の焼き器を購入して、 焼き鳥や海鮮の炙りを ゆっくり味わうのもありだ。 おなかが満たされましたら、 まったりお風呂はいかがですか。 オーナーさまのいちばんの こだわりが詰まっている浴室。 旅館の半露天風呂風にしようと、 リフォーム時に増築したのだとか。 すごい、これはまるで温泉旅館だ……! 浴槽と洗い場は十和田石、 壁には水に強く香りがいい 青森ヒバが使用されています。 浴槽からは、目線の先に お庭の景色が広がります。 秋の紅葉や、冬の雪化粧の お庭を眺めながらの入浴は 格別だそうですよ。 さて、それでは2階です。 2階も、壁の耐震補強や 納戸→クローゼットの改修など ところどころ手が入っています。 階段から上を見ると、 開放感のある吹き抜け。 高い位置で光る照明が、 ざらりとした質感の壁を じんわりと照らしています。 柿渋で赤く経年変化した 味わいのある廊下を進み、 その先にはふたつの和室。 続き間になっているので、 襖を開ければ一部屋として 広く使うこともできますよ。 襖には柿渋が重ね塗りされ、 和の雰囲気をより感じられます。 壁も、一味違いますよ。 もともとは聚楽壁でしたが、 さらに上に珪藻土を塗り重ね 木ごてで表情をつけました。 2階の洗面器も、 1階で使われていたものと同じ 益子の陶芸家さんによる作品。 オーナーさまのこだわりを ここでも感じられますよ。 東京都世田谷区の 庭・茶室つき日本家屋。 ザックリした前情報だけでも ときめきポイントが豊富ですが、 パカリと蓋を開けてみたら 山ほど出ました、真摯なこだわり。
温泉旅館みたいなお風呂に、 掘りごたつに、無垢の床。 お庭を眺められる縁側に、 陶芸家さんによる見事な作品。 それらすべてが、ひとつのお家に ぎゅっと詰まっているなんて……。 ここが終の住処になったら、わたし、 きっと幸福な人生だったと思えそうです。
文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。散歩中におうちの外観をつい見てしまう。最近はInstagramかThreadsによくいます。 @kmn_nana
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