どっしりと頼もしい外観。 京都府向日市の一角に、 なんと防空壕付き（！）の デザイナーズ物件がありました。 すごいな、防空壕……。 普段は使わないにしても、 いざというときに自分を守る 頼もしい鎧になってくれそう。

お近くに住んでいる方なら 知っているかもしれませんね。 物件ファンでも、過去に何度か ご紹介したことのある物件です。 2024年11月現在、1階のお部屋で 入居者さんを募集しています。

防空壕というワードの強さに つい引っ張られてしまうけど、 それ以外もすてきポイントが たくさん詰まっているのですよ。 半屋外のエントランスは さりげなく光が差し込んで 不思議とホッとする空間ですし、

共有の中庭は、思わず スキップしたくなるような 明るくのびのびとした印象。 つややかなグリーンが 添えられることで、 クールな印象のコンクリートも どこかやさしげに見えます。

夜は夜で、いい雰囲気でしょ。 日中のさわやかさは息を潜めて、 現れるのはシーンと静かな美しさ。 照明が作る光と影を味わいつつ、 それでは今回ご紹介する お部屋へと向かいましょうか。

グレーの扉を開けまして、 ではではお邪魔しまーす。

お、室内もコンクリートで カッチリした印象なのかな？

いや、それだけじゃなさそうだ。 やさしい色のフローリングと パッと明るいホワイトが、 親しみやすさもアピールしてる。 これは期待できそうですね。

間取りはお庭付きの1SLDK。 LDKは8.8帖、洋室は4.2帖。 3.2帖の納戸もあります。 一人暮らしはもちろん、 二人でも住めるサイズ感かな？ 防空壕も、あとでゆっくり 一緒に見てみましょうね。

玄関から奥に進むと、 まず見えてくるのはLDK。 視線を先に進めますと、 打ちっぱなしの壁がおしゃれな コンパクトな納戸もあります。

納戸には、オープンタイプの 収納もありますのでね。 もし一人暮らしをするなら、 納戸をひとつまるごと ウォークインクローゼットとして 使うのもいいかもしれない。

こちらは専用庭ですね。 このちんまりさがかわいい。 ほどよいサイズの土の部分で、 細々と花や野菜を育てたいな。 無理ない範囲で、のんびりね。

1階ではあるものの 道路や歩道が目の前にないので、 人の視線は気にならないかな。 むしろ、視界にやさしい緑が 毎日心を癒してくれそうです。

キッチンはネイビーの扉が 大人っぽくていいですねぇ。 フラットなIHコンロで 拭き掃除も楽ちんです。 横にある棚は、そのまま パントリーとして使えそう！

さて、くるりと方向転換。 間取り図ではイメージが 付きづらかったかもですが、 実は、今回のお部屋は ひとつの空間が3層で 構成されているのです。 LDKから洋室に行くには、 トントンと階段を上がります。

高さで空間を分けるからこそ、 のびのびとした広さがある。 扉を付けたら少々窮屈さが 出ていたかもしれないですし、 ありがたや、ありがたやです！

打ちっぱなしの壁は 一部が鏡になっていて、 朝の身支度に活躍しそう。 すべて打ちっぱなしではなく 一部に白い壁があるおかげで、 あたたかさも感じられます。

窓の隣には、クローゼット。 納戸もありますのでね、 すべてをここに入れなくても 大丈夫なのは助かります。

そして、3層のいちばん下。

行きますか……、ドキドキ！ 短い階段を降りますと、

倉庫として使えそうな スペースがありまして。 さらに視線を巡らせると、

お気づきですね、壁に穴。 すごい、穴だ、立派な穴だ。

ドラ◯もんの道具の 通り抜けフープみたいだ。 この穴を通り抜けた先が 防空壕になっているのです。 では、えいしょとかがみまして……

おぉ、すごい、防空壕だ！ もちろん、使う機会が ないことが理想ではあります。 ただ、それでもなにが起きるか わからないのが人生ですよね。

今回の物件の建築時、 巷はミサイルのニュースで 不安に包まれていたそうで。 万が一のときに……と考えて、 1世帯に1区画、防空壕が 割り当てられたそうですよ。 本来の用途で使うことがないように、 それでももしものときは、どうか。 そっと願いを置いておきます。

さて、防空壕を出まして、 こちらはサニタリーです。

水回りは、過不足なく。 シャワー付きの 三面鏡洗面化粧台で 使い勝手はよさそうですし、

明るい印象のバスルームは 便利な浴室乾燥機能付き。

トレイは便器のタイプが 縁なしなので、ササッと簡単に 掃除が完了しちゃいます。

最後に、過去にご紹介した 別タイプのお部屋も お伝えしておこうかな。 https://bukkenfan.jp/e/5864719289616971901 中庭付き、防空壕付きの 3層空間のデザイナーズルーム。 個性的で人を選ぶかと思いきや 室内はシンプルで親しみがあり、 どんな人でも懐深く受け入れて くれそうだなぁと思いました。

文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。散歩中におうちの外観をつい見てしまう。最近はInstagramかThreadsによくいます。 @kmn_nana