昭和の空気を当時のまま しっとりと閉じ込めたような、 味わいのある商店街。 このどこかノスタルジックな 絶妙な雰囲気、好きな方には たまらないのではないでしょうか。

場所は神戸市灘区。 8つの商店街と4つの市場が 東西に連なる水道筋商店街に、 今回ご紹介する物件があります。

あそこ、見えますか？ オレンジ色のテント。 募集区画は、そのひとつ奥です。

レンガの建物によく似合う、 ナチュラルでやさしい木の扉。 扉の向こうの約5坪のテナントで、 小さな商いを始めてみませんか。

赤枠で囲われているところが 募集中のスペースです。 商店以外だと、たとえば スタートアップの方たちの 最初のオフィスにしてみるとか。 自宅での仕事に嫌気が差してきた フリーランスの方の事務所や 作業場にしてもいいかもしれません。

玄関を入ると、まずは 土間スペースがお出迎え。 以前は土間を応接間にして、 奥は事務スペースとして 使っていたそうですよ。

個人的には、クリエイターさんの アトリエ兼ショップとしても ぴったりではないかなぁって。 木目の美しい木の什器を バランスよく並べて、 そこに自分の作品を置いてさ。

制作は、奥のスペースで黙々と。 「作る」と「売る」が同時にできたら 効率的ではないかと思うのです。 お客さまと直接話す場所があるのも、 作品づくりをする方たちにとっては やる気につながるのではないかなぁ。

ちょっと疲れたら、壁に隠れながら ソファに寝転がってもいいですしね。 扉にかわいいベルを付けておいて、 ちりりんと鳴ったら急いで起きて。 なーんてことない表情で接客しましょ。

もちろんトイレも付いています。 ホワイト一色で清潔感あり。

照明のスイッチも魅力的。 この懐かしさを堪能するためにも、 什器や小物もレトロなデザインのものを どうにか探し出したいところです。

スペースはこぢんまり。 商いとしては小さな規模だけれど、 それでも志はどーんと大きくね。 このささやかな空間で、 夢や目標をワクワクと膨らませたい。 すべてに手が届く約5坪だからこそ、 自分の世界を無理なく、楽しく 作り上げられる気がするのです。

文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。散歩中におうちの外観をつい見てしまう。最近はInstagramかThreadsによくいます。 @kmn_nana