「京都で学生時代を過ごしました」と 人から言われたときに、 ついイメージしてしまいそうな レトロアパートメント。

間取り図は左右反転しているそうです。 6帖と3帖の2間。 手前の部屋はごはんを食べたり 勉強したり、お休みは奥の部屋で。 おこもり感のある3帖間は お布団をぴったり敷けば 寝心地がとても良さそうで、 寝坊しないように気をつけなきゃね。

この玄関、生まれ育ったおうちが マンションだとしても 懐かしく感じるだろうな。

ガラスの引き戸に、三和土はモルタル かな？ 色むらに味わいを感じます。

引き戸の上にもガラスの欄間があり、 台所の窓と相まって とても明るくさわやかな玄関。

お部屋の奥まで光をたくさん 取り込めるように こちらの建具はガラス製。 年月を経て、木製の桟がいい塩梅の 飴色になっているのもよいですね。 よくありがちな、一部がすりガラスに なったものではなく、ほぼ一面が 透明になっているので、 すっきりと開放感がある印象です。

キッチンもレトロ具合がたまりません。 タイル貼りの天板にシンプルな流し。 でも、壁には釘を打ったり棚を 取り付けたりできそうな 木の板が貼られてあり、 使えば使うほどに愛着が湧きそう。 あ、事前に相談が必要ですが、 DIYも可能とのことですよ。

炬燵が似合いそうな畳のお部屋。 お勉強もお食事もすべてカバーして くれますものね、マストバイかと。

大きな欄間は、夏の間、冷房を奥まで 効きやすくしてくれそうな気がします。 すっと通る2本の竹は、飾らないけど 品がよくて、うれしくなります。 奥のガラス戸の向こうはお風呂と トイレなどがありますよ。

わ、想像よりもかわいいお風呂。 正方形の浴槽に、色とりどりの 玉石タイルが、どうにも懐かしくて 仕方ありません。

レトロの中のレトロ、 木枠の窓も花を添えています。 乳白色のすりガラスもいいですねえ、 好きですよ。

トイレも木枠の窓に木の床で レトロな雰囲気。 けれど、手洗いタンクの洋式便座で 現代風にアレンジされています。 使いやすそうでありがたい。

お風呂の入口のあたりかな？ ちょっとした土間がありました。 蛇口が見えるので、 洗濯機が置けるのかも。 くわしくはお問い合わせして みてくださいね。

畳のお部屋で和のおもむきですが 嫌味の無いシンプルな内装なので、 北欧やミッドセンチュリーな家具も 意外に似合いそう。 学生の方のみならず、初めての ひとり暮らしにもぴったりのサイズ感に お手頃なお家賃も魅力的。

糺の森や下鴨神社がある、 左京区下鴨泉川町。 桜がとても美しい高野川まで徒歩1分、 もちろん鴨川デルタも徒歩圏内。 京都大学・同志社大学の間にはさまれ、 通いやすい立地です。

いつか、この眺めを思い出して、 あの頃はがんばったなーとか 楽しかったなーって懐かしめば 切ない気持ちがより一層 こみ上げてきそうな、郷愁感あふれる とてもいいお部屋だと思うんです。

文・葱山紫蘇子 大阪で娘3人息子1人と暮らす独り身。元劇団維新派役者竹山らいち、元ミニシアター従業員、元介護職。建物と書き出し小説と漫画と毛布のヘリが大好き。 Lit.Link