飴色の天井、すりガラス入りの障子、
その奥に縁側、窓の外ににじむ緑。
なんとなく、子どもの頃あそびに行った
おばあちゃんの家を想起するような。

夏、みんなで縁側に並んで腰かけて。
蚊取り線香をたいてスイカをかじる。
もしかしたら自分の記憶じゃなくて
いつか見た映画のワンシーンだったかも。

いずれにしても、そんな暮らしは
過去の記憶や妄想のなかにしかなく、
いま実現するには山里とかに移住する
必要があると思っていたのですけれど。
なんとここは逗子の小坪。
そう、湘南エリア有数の
美しいマリーナを備えた港町です。

その証拠に、すぐお隣に神社がありまして、
（右に見えている赤い屋根が本物件です）

神社からは見えるのはこの景色。
逗子マリーナを一望！

港のほうからチラ見えする海を横目に、
家々のあいだを縫うようにつづく
小道を進むと、姿を現すのがこちら。
期待どおりの平屋でございます。

一見こぢんまりしたお家ですが、
大正時代から増改築を繰り返し
住み継がれてきた平屋は、
約71㎡と意外にもひろびろとした空間。

奥の玄関から廊下に上がり
向かって左にあるのが

このお家のメインの居室となる
縁側にL字型に面した3間続きの和室です。

なかでも真っ先に見ていただきたいのが
南向きで陽光がたっぷり注ぐ縁側！
これがあるとないでは大違いですよね。

家族やご近所さんとの
コミュニケーションを楽しみながら、
やっぱりスイカ食べたり線香花火をしたり。
あるいはひとりで寝そべって
マンガ読んだりアイス食べたり、
お風呂上がりに一杯飲んだり。
たまにはここでお仕事するのもいいな。
つまり、ありとあらゆることをやりたい。

縁側の逆側には立派な大黒柱が。
曲がっているように見えるのは
重みでたわんでいるのではなく、
いわばデザイン。
大正時代から変わらぬ姿で
平屋を支えくれているそうですよ。

L字型の3間続きの和室のうち
縁側に面していないお部屋はこんなふう。
緑との距離が近い窓際が好きだなあ。
収納の襖戸を外して、座椅子を置いて、
作業デスクにしてもいいかも。
こちらは北向きなので、直射日光が
照りつけることもなさそうですし。

その隣には水回りがまとまっています。

キッチンは年季が入っていますが、
レトロなデザインがかわいらしく
ピカピカに磨き上げれば
まだまだ活躍してくれそうな気も。

洗面台とトイレは設備も比較的新しく、
現役バリバリといった印象。

バランス釜のお風呂は改修必須ですね。
水回りの設備についてはオーナーが
改修予定だそうですが、そのほかにも
押入れの床が抜けていたりと（左）、
全体的にある程度の改修は
覚悟が必要とのこと。

でも、それがこの物件の魅力でもあって、
事前に相談さえすれば、好きに改修してOK。
しかも賃貸物件ながらお店の利用も
OKだそうですよ（飲食店含む）。

ちなみにご近所には、
小坪漁港の新鮮な海鮮を出す食堂や
古家を改修したカフェなど、
素敵なお店が点在しているそう。

ゆっくりした時間が流れる
魅力的な環境のなか、
暮らしながら少しずつ手を加えて
理想の住まいをつくっていくも良し、
自分のお店を持ちたい人は
カフェやレストラン、
趣味のお店をはじめるも良し。
なんといっても賃貸ですもの。
まずは趣味の延長くらいの感覚で
しっくりくる居場所づくりに
挑戦してみてはいかがでしょう。