かっ、かわいいー！ こっくりとした栗色のフローリングに ボタニカルな壁紙。 ウッディな腰壁や造作とも相性抜群で 思わず見とれてしまいます。

築50年近くのいぶし銀は 増改築をくりかえした跡があり、 長きに渡り愛され大事に住まわれた ようです。

ほら見てください。 異国を思い起こさせるような、 味のある木製門扉。 年数の割にはきれいに残っていると 思いませんか。 もしかすると、途中で作り直されたの かもしれませんが、それでも、 大したものだと思います。 塗装をあらたにすれば、 さらにぐんとかわいくなりそう。

玄関を開けてすぐ右側には、 8帖の縁側のある和室。 窓の内側にあるくれ縁だから、 ひなたぼっこがぽかぽか、 あたたかそう。 窓の外にはウッドデッキと お庭が広がります。

木のあとでしょうか。3本、にょきっと なにかのオブジェのようで アーティステックにも見えます。 イルミネーションを飾れば、幻想的な 風景になりそうだなあ。

床の間に、あれはお仏壇を置く スペースかな。 押入れに天袋、地袋と伝統的な 和のあつらえに、ほっと落ち着く お部屋です。

突き当りにはあのリビングが 待っていました。 きゃー！やっぱり何度見ても かわいらしい。

ワタクシよう知らんのですが、 この壁紙は、かの有名な ウィリアム・モリスのものでしょうか？ （詳しい方教えてください！） 左右対称に反復する小花模様。 かわいくてかわいくて、 目が離せなくなっちゃいます。 ガラス扉もお似合いです。

何を飾るか悩むのがうれしくなっちゃう 飾り棚。 季節のお花に、アンティーク、 『赤毛のアン』も置きたいところ。

お花がふわっと降ってきたような レトロな照明も抜群ですし、 高窓があるのも憎いなあ。

このスペースも素敵ですね。 昔は何を置いていたのかな。 現代なら、ワークスペースに ぴったりですね。

リビングの奥には使い込まれた キッチンがありました。 リフォームの必要がありますが、 2面の窓と充分なスペースがあり、 いかようにも変身してくれそうです。

トイレや洗面台などのサニタリーは、 そのまま使えそうですよ。

とくに洗面台は、造作の木製天板に シンプルな洗面ボウルとレトロな照明で しゃれた作りがたまりませんね。

以前はご家族が多かったのかな？ 2階には洋室が3部屋に、トイレと 洗面台もありますよ。 朝の渋滞も心配ご無用。

居室にはどのお部屋にも 収納がついています。 南側の2部屋は出窓になっていて 陽の光がさんさんと降りそそぎます。

どこの扉かわからないし、 電球で隠れて見えにくいのですが、 わたしゃ見逃しませんよ。 かわいいステンドグラスがあることを。 左側が和室のようだから、 1階の廊下かしらん。 壁紙にしてもそうですが、そこかしこの あつらえに、いちいち品があり、 ほうとため息がこぼれてしまいます。 昭和の時代の高級住宅だったのかなあ。

逗子マリーナから内陸にあがった ゆったりとした住宅街。 逗子駅からバスに揺られて13分、 バス停からは徒歩3分と、 アクセスもそこそこ。 地下駐車場もあるので マイカーをお持ちだとなおヨシ。 近くの小坪漁港には、新鮮な魚介類が 手に入る市場や、おいしいパン屋さん、 レストランなどがあり、 お店めぐりが休日のお楽しみになりそう。 物件のある辺りは、海から徒歩15分ほど の距離ですが、標高が30ｍを超える為、 津波のハザードからは外れているとの ことです。

屋根の状態や床下も点検補修が 必要とのことで、築年数から考えると、 取り壊し新築するのも 選択肢のひとつかもしれません。 けれどもこの壁紙の愛らしさよ…。 現地におもむき、じっくり眺めて リフォームか新築か熟考したいものです。

文・葱山紫蘇子 大阪で娘3人息子1人と暮らす独り身。元劇団維新派役者竹山らいち、元ミニシアター従業員、元介護職。建物と書き出し小説と漫画と毛布のヘリが大好き。 Lit.Link