小さな路地に並んで建つ2軒の京町家、
その名も町家ブラザーズ。

御年はともに約77歳（推定）、
面積も間取りもほとんど同じ。

長い年月を寄り添って過ごしてきた
仲睦まじい兄弟のうち、
今回は眺めのいい部屋のある
お兄ちゃんのほうをご紹介します。

隣接する2軒はそれぞれに
独立した壁があり、
連棟ではありません。
どちらもミセノマ、オクノマ、
トオリニワ、庭を備えた
京町家らしい間取りが特徴です。
お兄ちゃんは右側のほう。
どちらが兄で弟ってことは
ないんですけど、右側のほうが
建物面積が少しだけ広いので……。

それではさっそく中へ。
門扉を入ると、
正面の玄関とは別に
ミセノマからの入口が姿を現し、
いきなり気分が上がります。

せっかくなので
ミセノマから入ってみましょう。
すりガラス入りのレトロな建具が
印象的な3帖の小部屋。

その奥に板張りのナカノマ、

そして最奥に、
いちばん広いオクノマ。
庭に向かって大きく
開口が取られているので、
日中はやわらかな光が注ぎます。

一方、玄関からはまっすぐに
トオリニワが伸びています。
家族が行き来したり
風がすーっと吹き抜ける
みんなの通り道。

トオリニワの奥には、
先ほどの庭とは別の小さなお庭が。
キッチンとして使われていたであろう
レトロなスペースに、
和製の両開き戸が
よく似合っていますね。
パタパタと開いて出入り、やりたい。

1階も味のある空間でしたが
個人的に好きなのは2階で、
前の住人が張ったとおぼしき
斬新な壁紙が残る板間と、
その隣に3帖の板間。

さらに逆側にも
3帖の板間がありました！
ここが大きな窓を備えた“望楼”。
黄色く塗られた壁で
存在感が引き立つ、
眺め良し日当たり良しの
サンルームのようなお部屋です。

ほら、外から見てもひと目でわかる
前方にせり出したスペース。
望楼には外に出て一息つけそうな
小さなベランダが付いていますが、

逆側の板間にベランダあるから、
洗濯物はこちらへ。

立地と環境もすばらしく、
能の発祥地として知られる
新熊野神社まで歩いて8分、

京都国立博物館まで15分。
京都駅までも徒歩30分で
アクセスできてしまうほか、

周辺はおいしいパン屋さんや
スーパー、スポーツジムなど、
日常生活に必要な
お店や施設にも事欠きません。

京町家らしい1列3室の続き間と
暮らしの手ざわりが残る佇まいに、
改装の妄想を掻き立てられたのは
私だけではないはず。
弟のほうも負けず劣らず素敵なので、
気になる方は掲載元サイトを
チェックしてみてください。
物件ファンでも近日中に
ご紹介できればと思っています！