見渡すかぎりの青い海と空。
両者を分かつまっすぐな水平線。
目下に広がるかわいい町並み。
それらすべてを一望する特別感。

景色が美しければ部屋も美しい。
窓の外の堂々たる美しさとは違って、
見れば見るほど味わいが増す、
長い年月をかけてまとった
あたたかで親密な美しさ。

水平線と経年美といえば
お気づきの方もいるかもしれません。
以前ご紹介して大きな反響のあった
神戸・塩屋の1LDK。
個人的にもかなり刺さったお部屋が
このたび新たな住人を募集しています！

初めての方も、
見覚えのある方もご一緒に。
塩屋らしい急坂を登った先に佇む
レトロなマンション。
そこからさらに階段を
えっちらおっちらと上って4階へ。

坂道＋階段なんて
そりゃあ慣れるまでは
足にくると思いますよ。
でも、きっとそんなのは
ささいなことだと思えるはず。
お部屋に辿り着いて
玄関に入って、
リビングの扉を開けると

これが待っているのですから。
その日あった嫌なことや
足にたまった乳酸を
きれいに吹き飛ばしてくれる、
圧倒的な景色！

窓際に駆け寄りたい気持ちを抑えて
まずはキッチンで
コーヒーでも淹れましょうか。

マスタード色のモルタル天板が
味わい深いコンクリの壁になじんで、
こちらもつい見入ってしまう美しさ。
コの字型なので
お湯が沸くのを待つ間
海を眺めていてくださいな。

お気に入りのマグに
コーヒーを注いだら、いざ窓際へ。

目の前に広がるのは、
どこまでも穏やかな海と
ゆったりと往来する船舶たち。
その後ろに白く長い尾を引く澪。

陽だまりの無垢床に座ったまま
何時間でも窓の外を眺めていられるな。
あーーー、最高だ。

お部屋を振り返ってまたうっとり。
ザラリとしたコンクリの壁、
木毛セメント板をあしらった天井、
程よく色づいた無垢床。
どこもかしこもフォトジェニックで
思わずため息がもれますね…。

右に見えたアーチの開口は、

ひろびろとした収納。
ハンガーラックや棚を設置すれば
ウォークインクローゼットとして
使うことができそうです。

続いて、
左に見えた素敵な室内扉を開けて
LDKの外へ。

もうひとつのお部屋は
北向きの窓があって寝室にぴったり。
こちらの無垢床は節が濃いタイプで、
経年したコンクリートとの
異素材ミックスが際立ちます。

その隣はサニタリー。

コンパクトな洗面台と
剥き出しの配管が潔いですね。

アースカラーのタイルのおかげで
あたたかみもあり。

その奥は、窓付きの
シャワールームになっていました。

バスタブはないけれど、
磨りガラスの扉なんですよ、
いいでしょ。

トイレは壁もタイルも真っ白。
おかげでコンパクトな空間でも
圧迫感がないんです。

こんなに絵になるお部屋が
塩屋にあるなんて、
ちょっとできすぎでは？
と思ってしまうほど。
隙のない空間から
窓の外の大海原を眺めていると、
住まいの利便性や設備の新しさよりも
美しさを優先したい人の気持ちが
しみじみと理解できるのでした。