江戸の情緒を残し 「小江戸」と呼ばれる 埼玉県川越。

ここに、少し変わった物件が 誕生しました。

いわゆる「シェアハウス」 ではありません。

かといって、 ただの賃貸住宅でもありません。

１階が大家さんの部屋、 ２階に複数の賃貸のお部屋があります。

つまり、大家さんの自宅兼集合住宅。

そしてなんと、 １階の大家さんのダイニングキッチンを 開放している家なのです！

共用のシェアスペースではなく、 大家さんの「家」のダイニングに、 ふらりと立ち寄る。

お風呂上がりに、 すっぴんでビール片手におしゃべりする。 料理をつくって、ふるまいあう。

ただいま、と外から声をかければ ダイニングから誰かが迎えてくれる。

新しくて、だけど懐かしい。 そんな日常が送れそうなお家です。

ほんのりとあたたかみのある 色味や素材感を使った建物で、 とてもかわいいですよねえ。

こちらの物件を監修したのは、 特に建築好きな方にはお馴染みの ブルースタジオさんです。

賃貸のお部屋は 完全に独立した設計なので、 プライベートな空間が しっかり確保されています。

お風呂もトイレも きちんと、独立。

誰かといたい時と、 一人になりたい時を、 気分に合わせて選ぶことができます。

例えば「Room１」は ロフト付きの1LDK。

日当たりが良く 明るいお部屋です。

白を基調とした 爽やかな空間です。 ロフト、秘密基地のようで ワクワクするなあ！

収納つきの寝室もあり、 寝食のメリハリが つけられる間取りです。

他にも三角屋根を活かした かわいいお部屋もありますよ。

屋根裏みたいなロフトは お籠り感があって、 どっぷり読書に勤しみたい！

ひとり暮らしにちょうどいい広さの お部屋もあります。

こんなユニークで大胆な物件、 私は初めて見ました。衝撃です。

この物件を語る上で絶対に外せない、 大家さんについて少し、お話ししますね。

大家のヨーコさんは、 お子さんのいる３人家族。

以前シェアハウスで暮らしていて、 これまで家族３人で 何不自由なく暮らしていたそう。

ですが、シェアハウス時代に経験した 「家族じゃない誰かがいる暮らし」を 再現したいという想いが募り、 この物件を建てたそうです。

大家さんがイメージする住人さん像は 「家族が足りないなと思っている人」。

例えば、 一人暮らしだけど、 「独りで生きる」のではなく ほどよい距離感で 人の存在を感じながら暮らしたい人。

パートナーと２人暮らしだけど、 みんなとワイワイ過ごすのも大好きな人。

子育てを、 誰かと助け合いながらしていきたい人。 ひとり親家庭や、核家族は特に、 そう感じる場面が多くありますよね。

家族やパートナーと一緒に住める シェア型の賃貸って、 なかなかありません。

「友達以上、家族未満」な関係性を築ける こんな環境で暮らしてみたい方、 いると思うのです。

川越の街に馴染んだ大家さんを入り口に、 地域に知り合いや 好きなお店を増やしていくのも とても容易い環境だと思います。

さて、最後に。 名は体を表すと言いますが 物件のお名前も、 例に漏れずそうなっています。

物件の名前は「icca(イッカ)」。 家族や血縁に縛られず、 まるで「一家」のような 温かいつながりを育む場所。

一緒に過ごす自由さと、 「まぁいっか」と 軽やかに受け入れられる柔らかさ。

「我こそが、この一家に、入ってもいっか！」と思う方、 大家さんご家族が笑顔でお待ちしています！

文・戸田江美

デザイナー。荒川区のマンションの大家をしている。落語が好き。@530e

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