良い感じに棚が並んでいるので
棚物件なのかと思ったのですが、
そうではありません。
隣の造作デスクにスポットを当てた
「文章を書くための部屋」。
仕事でも趣味でも、
物を書く習慣がある人は
ぜひ見ていってくださいな。

京都にあるユニークなコンセプトの
賃貸といえば、勘のいい方はすでに
お気づきでしょう。
13名のクリエイターがそれぞれに
内装デザインを担当した、
レイアウトも設えも部屋ごとに違う
マンション「ロイヤルコート嵯峨」の一室。

今回ご紹介するのは、作家の土門蘭さんが
デザインした3階の1LDK。
あくまでも主役はワークデスクですが、
おもしろいかたちの4.5帖のお部屋も
気になりますよね？
のちほどお見せしますのでお楽しみに。

まずは玄関から参りましょう。
カーキのようなオリーブグリーンのような
クロスが、お部屋の落ち着いたトーンを
のっけから想像させます。
同色の埋込み棚に靴を並べれば、
玄関周りはいつもすっきり。

お部屋の全貌はこんな感じです。
奥に見えているのが玄関、
手前はリビングダイニング。
途中の床にある謎の窪みは、
植物のためのスペースなんですって。
部屋の中にシンボルツリーが
置けるってこと？
それはぜひやってみたい！

ひろびろとしたLDKには
東向きの窓からたっぷり光が注ぎます。

家でお仕事する人の場合、
朝の支度を終えて真っ先に向かうのは
こちらの広々としたワークデスク。
デスク前の壁に貼られた
大きなホワイトボードに
1日の予定を書き込むもよし、
昨日書き留めたアイデアをもとに
本日の作業を進めていくもよし。

作業がひと段落したら、
リビングのソファで
ちょっと休憩しましょうか。
キッチンでコーヒーを淹れてね。

キッチンはシンプルですが
2くちガスコンロに
作業スペースもしっかり確保。
キャビネットのダークカラーが、
ニュアンスカラーで統一された空間を
キリリと引き締めています。

リビングの棚の隣の開口は、

ウォークインクローゼット
になっていました。
洋服や鞄はもちろんのこと、
小物まですべて引き受けてくれそうで
頼もしいかぎりです。

そして、その隣には
素敵なカーテンで覆われた空間が。

こちらはなんと寝室。
そう、間取り図にあった
おもしろいかたちのお部屋です。
カーペットとカーテンに囲まれた
薄暗い空間が、この上ない
リラックスを与えてくれるはず。
ベッドのほかに椅子を置いて
思索に耽ったり、
妄想に浸るのもいいですね。

朝になると
リビングの東向きの窓からの光が
カーテン越しに差し込み、
気持ちよく目覚めることができそうです。

サニタリーは洗面とトイレが同室。

執筆による心の疲れと体の疲れは、
お風呂できれいさっぱり
落としてしまいましょう。

だれもが自分の考えを自由に
世の中に発信できる昨今、
生活の中に「書く」時間がない人なんて
ほとんどいないのではないでしょうか。
文筆を生業にしている方も、
資料作成に追われる会社員さんも、
コツコツと勉強する学生さんも、
趣味でnoteを投稿する人も、
台本が必要なポッドキャスターや
YouTuberさんも。
興味のある本を棚に並べて、
書いて、書いて、書きまくる。
そんな、「書く」ことを
生活の中心に据えた暮らしが叶う、
ありそうでなかったお部屋です。