こっくりとしたパーケットフロアに 木漏れ日が差し込む どこか懐かしく温かい ヴィンテージマンションの一室。

場所は憧れの街、渋谷区松濤。 京王井の頭線の神泉駅から徒歩5分、 JR山手線 渋谷駅から徒歩12分、 緑豊かな松濤公園の前に佇む 築50年の白い建物です。

一見飾り気のないシンプルな外観ですが バルコニーのアイアン柵や エントランスのガラス扉に 心がくすぐられます。

最上階である4階の角部屋。 ゆったりと暮らせそうな2LDKは 贅沢にもバルコニーが2箇所に。 またペット相談可なんですって。 おそらく間取り図は 反転されたお部屋のものだと思われます。

室内全体に敷かれたパーケットフロアの 美しい色艶は、長い年月をかけてじっくりと 深みを増していったのでしょうね。

11帖のリビングダイニングは 純喫茶にありそうな革張りソファや ヴィンテージのテーブルセットで ほんのりクラシカルな空間にしてみたい。 バルコニーにはさらに緑を足して。

広々4帖のコの字型キッチンは 作業スペースも収納も余裕たっぷり。 南向きの窓から燦々と光が入ります。 独立しているのでペットの安全を守りつつ 料理に集中できそうですね。

水栓のハンドルや建具の金具、 スイッチプレートやコンセントまわりなど 細部までキュンとする可愛さ。 クローゼットやドアも良い色です。

ふたつの洋室は6帖と5帖で どちらも十分な広さがあります。 バルコニーには掃き出し窓ではなく ドアで出入りするようですね。

窓外に広がる松濤公園の緑。 都会のど真ん中にいながら このゆったり感ですよ…。 遠巻きに眺めるだけでなく 庭に出るかのような気軽さで 公園に繰り出せちゃいます。

水まわりの設備も味がありますね。 バス・トイレ・洗面が一体となった 窓付きのサニタリーは タイルの壁が外国のアパートのよう。

申し分なしのロケーションと 飽きのこない素朴で優しい佇まい。 暮らすほどに愛おしさが増していきそうな レトロルームに想い焦がれるのでした。

文・山中みく 香川県出身。古着と映画と旅が好き。 ＠miku_yamanaka