まっさらな木に囲まれ 明るい陽射しが部屋いっぱいに注ぎ込み、 窓の向こうには山々の緑。 もうこれだけで、心がゆるみ 体が喜ぶのがわかります。

大きな窓辺に寄ると 眼下に広がるのは棚田なのでした。 真っ青な空、鮮やかな緑。 なんと贅沢な眺めでしょう。 思わず、深ーく、深呼吸。 ここで楽しめるであろう 四季の風景を想像するだけで 胸が躍ります。

鳥のさえずり、一面に響き渡る蝉の声、 鮮やかな紅葉、夜に鳴り響く虫の音色… 棚田には白鷺が羽を休めに来る風景も しばしば見られるそうですよ。

雄大な自然に囲まれたここは、 愛知県、三河地方南部の 小さな里山の麓にある 「AWAZUKU TERRACE（アワズク・テラス）」

築50年の母屋があり、 中庭を囲むようにして 2階建ての木造住宅5戸に加え、 200坪を超える農園もあります。

プライベートな居住空間を守りつつ、 適度な距離感とゆるい繋がりを持ち、 共有できるものは共有し暮らす… 「コウハウジング」という 1戸では難しい快適さ、 合理的な住まい方の実現を目指したそう。

このエリア全体は 「AWAZUKU VILLAGE（アワズク・ビレッジ）」 と呼ばれています。 オーナーさんのご実家である母屋と畑、 「AWAZUKU HOUSE（アワズク・ハウス）」、 そして今回ご紹介する 新築の「AWAZUKU TERRACE」から成る集落。

ちなみに「AWAZUKU HOUSE」は 実は物件ファンでも何度か ご紹介した、忘れられない 素敵な平屋の集合住宅です。

「AWAZUKU TERRACE」が 誕生した経緯を少しだけお話しますと… オーナーさんは都会のマンション暮らし。 数年前に奥様が逝去された際に、 「かえって迷惑になるのでは」と 隣近所の誰にも知らせなかったそう。 一方で、「他者と関わりながら 暮らしていくのが自然な姿ではないか？」 とも感じ、本来あるべき暮らし方を 模索し始めたのだといいます。

そう思いを巡らせていた頃に ご実家で暮らしていたお父様が逝去され お母様が一人暮らしになったこと。 そしてご実家の隣地が 売りに出されたことで一大決心。 隣地を購入して広い敷地を確保し プロジェクトは動き出しました。

オーナーさんの実家を コモンハウスとするべく リノベーションに着手。

お母様の住む部屋を残しつつ、 住民の方々が集い、使えるスペースへと 変貌させました。

1階には、コモンキッチン、

コモンリビング、

そして収納も充実したコモンランドリー。

キッチン上は吹き抜けになり 2階からの光も取り込まれる明るい空間に。

キッチンを見下ろせるスタディルーム。 家じゃなかなか捗らない！って時、 ありますよね。 カフェなどに行かずとも 別のワークスペースがあるのは とってもありがたいなぁ。

2階には他に、12.5畳の部屋と 8畳の部屋があります。

この2部屋は、フリースペースとして 居住者さん以外の利用も募るとのこと。 面白いアイディアなら 無料で貸し出すことも 検討されているそうです。 お父様のこだわりが詰まったお家を うまく残しつつ、 耐震性や断熱性を高めました。

キッチンのドアから外に出ると 物干し場兼、東屋のような 屋根付きのスペースがあり、 ここも色々な使い方ができそうです。

現在は生垣が増えてこんな感じ。

それぞれの住まいで暮らしながら、 必要な時に知恵や スキルを持ち寄り協働する。

例えば、横の畑で野菜を収穫したり、 母屋で料理をして分け合ったり、 一緒にごはんを食べたり、 何か作るのを手伝ったり、勉強を教えたり。

困った時にそっと手を差し伸べあい、 知恵をもらったりする、関係性。 消滅しつつある、 昔ながらのご近所付き合い。 そんなものがここでは 自然と生まれていく気がします。

とくに、慣れない初めての子育てで 時には息が詰まりそうになる、 子どもだけとの時間。 ふと襲ってくる孤独感や断絶感。 果てしなく長く思えた夜。

そんなことを思い出すと、 こういう環境で暮らすって、 すごい助けになったり、 心が軽くなるんじゃないかな、って 羨ましくなりました。

走り回っても多少大きな声を出しても 気にならない、豊かな自然に囲まれていて。 心の余裕は、きっと様々なことに プラスに働くはず。

窓やテラスを大きめに取り 玄関を向かい合わせにすることで お互いの気配を感じつつ、 自然とコミュニケーションも生まれる。 そうした環境は、安心感と共に 防犯にも繋がっていきます。

ではいよいよ「AWAZUKU TERRACE」の 内部を見ていきますね。 最初にご覧いただいた、 里山のパノラマが楽しめる家はF6号。

キッチンの上が2畳程のロフトになっていて 楽しそうなおこもりスペース！ 玄関前には、広い共用テラスがあり 他の居住者との憩いの場所になりそうです。

無駄を一切取り除いた シンプルでスマートな洗面所、

同じく木に囲まれた 爽やかさ満点なトイレ。

反してバスルームは、 真っ白ときました。

2人暮らしにちょうど良さそうな広さかな。

この景色を前にしたら、 いつも穏やかな会話が生まれそうです。

ファミリー向けなのかなと思いきや 5戸すべて異なる工夫された 間取りと広さで 1〜4人までの様々な暮らし方を 想定しています。

おひとり様向けの住まいもあるとは！ こちらのF8号や

F9号など、明るさに満ちて ワクワクするようなお部屋！ 1人で心細くなることもなさそうです。

各戸の大きな窓からは 雄大な自然とともに光と風を取り込み、

全ての建物の間に 小さな築山が作られ

木々が植えられています。

そして、所々に設置されたベンチや

ポケットパーク。 安らぎと共に、自然と会話が生まれるような 場所が点在しているのです。

都会の暮らしは気楽だけれど ふとした時に感じる寂しさ、困りごと。

適度な距離を保ちつつも 昔の暮らし方に回帰するような 「AWAZUKU TERRACE」での暮らしは 失いかけていた大切なものを思い出し、 再び繋がらせ、広げてくれそうな 豊かな未来を感じます。

一見人里離れた立地かと思いきや 幹線道路がすぐそばにあり スーパーやコンビニ、クリニックも近くに あるので生活に困ることはなさそうです。

今回は立ち上げメンバーの募集となります。 ここで暮らしてみたいと思った方同士なら 共鳴するものがあるのではないでしょうか。

立ち上げゆえの試行錯誤もあるでしょうが ゼロから新しいものを つくり上げることを楽しめる方や 理想の暮らしを実現するチャンス！と ピンときた方なら 多くのワクワクが待ち受けているはず。 ぜひ、まだフレッシュな木の香り漂う 現地に足を運んでいただけたらと思います。

より詳しい情報が書かれた 「ワクワク賃貸」さんのページと セットで読んでいただくと さらに理解が深まるので ピンときた方はぜひ読んでみてくださいね。 ★「ワクワク賃貸」の記事はこちらから

文・つやまゆうこ 幼い頃から物件チラシを眺め、間取り図を描き遊んでた根っからの間取りスト。平屋、古民家、古い喫茶店、歴史的建造物、路地探検が大好き。障害者福祉に従事する三児の母。