無機質だけど柔らかな白のワンルーム。 ぐるりと渦を巻いたような 不思議な空間デザインは SF映画と数式に 着想を得て生まれたそう。 こんな部屋、一度は住んでみたい。

もとは2DKのマンションを ワンルームにリフォームした物件。 SF映画の名作「2001年宇宙の旅」を イメージしたそうです。 玄関を入ると 時計回りの動線に導かれて中へ。 さっそく案内しましょう。

玄関は普通ですが、

一歩足を踏み入れると、 そこは白の空間。 下駄箱はないので 棚やその下に「見せる収納」を。

つきあたりを右に曲がって 振り返ってみたところ。 右の棚には鞄や腕時計を並べる。 出かけるときはここを通って 必要なものを次々と身に着てから 外に出る、船外活動のイメージ。

ぐっと広がる窓に面したスペース。 差し込む光が空間全体を 白というよりはアイボリーに染める。 窓のアールと相まって柔らかですね。 漆黒の宇宙から隔離され 蚕の繭の中にたどり着いたような。

その気になって窓の外に出ると そこは漆黒の宇宙…ではなくバルコニー。 洗濯物が干せるのが地球のよさです。

棚の隅にはテレビやスピーカーを 置いてもいいかな。

玄関から続く渦巻の壁が だいぶ低くなりました。 奥はベッドと収納を 組み合わせた造作家具です。

ハンガーパイプが2本。 収納力は十分です。

奥には明かりもあります。 白い引き出しを用意して 積み重ねるのはどうだろう。

こちらがベッド。 囲まれ感がたまらない。

枕元にはコンセントもあるので スマホの充電も大丈夫。

さらに奥に進みます。

振り返ったところ。 右側が洗濯機置き場とトイレの扉です。

洗濯機置き場は扉付きなので 生活感を隠せます。

トイレは独立しています。

いよいよ渦巻の中心部に。 シンプルながらも本格的なキッチン。

4くちコンロにシャワー付き水栓です。 宇宙船でも中華料理が作れそう。

下にラックを置いて 鍋やフライパンを収納しましょう。

後ろには収納があります。 食器などはこちらに。

ちょっとわかりにくいですが、 棚の後ろの凹みが冷蔵庫置き場です。

それにしてもこの空間の美しさ。 “世界一美しい数列”とされる 「フィボナッチ数列」から着想を得たそう。

キッチンから続く洗面化粧台。

洗面台からは窓の外が見えます。

そしてこの家の最深部、 渦巻の中心は…

ガラス張りのシャワールームでした。 なんと『2001年〜』のモノリスを イメージしているそう。 オーバーヘッドシャワーで 頭のてっぺんからリラックス。

なぜこの場所にシャワールーム なのかというと、部屋の一番奥こそ 最もプライベートな部分だからだそう。 緊張の空間から戻ってきたら、 服を脱ぎ捨て、一糸まとわぬ姿で モノリスの中へ入ってリラックス。 輪廻転生を描いた映画に倣い、 「暮らしの輪廻」を 表現しているのでしょうか。 宇宙と数列は偉大です。

場所は東京の下町・錦糸町あたり。 近くには大きな公園や川もあり、 自然を身近に感じられる環境です。

最寄りの住吉駅までは徒歩6分。 東京スカイツリーなどや カフェが立ち並ぶ清澄白河など 街歩きも楽しめます。

渦巻から街に繰り出し 家に戻っては再び渦巻の中で 眠る暮らし、体験してみませんか？

あ、そうそう 言い忘れていました！

玄関から直接渦巻の中心に通じる 便利なショートカットの扉も 玄関脇にありますよ。

文:音蕗 弦 今年は自宅を絶賛リフォーム中 好きなのはクラシックギターとブラジル音楽