なんて哀愁のある窓辺。全部荷物を出して、
後は自分が外に出るだけ。
そんな引っ越す直前の、しんと静まった
光景に見えてしまいました。

落ち着いた住宅街にあるアパート。
まだここに住み続ける人たちの、
ひらり洗濯物。

ルームシェアが可能な物件です。
ここならそれぞれのお部屋が作れるね、
という2Kな間取りに、また切なくなる。

築年数が経っているなんて、
そんなのはもう頭になくて。
私たちをはしゃがせる要素が、
この物件には十分にあって。

それはグレーの梁がかわいいとか、
天袋の付きの押入れ良いとか、
他の人からしたら何でもない事でも。

一緒に面白がれる。
緑の玄関扉がツボでさぁ、とか言って。
わかるわかる、って返して。

わー！見てみて！って興奮したのは、
ウォシュレット付きのトイレ。
古いのを覚悟してたから大喜び。

お風呂は渋さが残るけど、
タイルの色がかわいいね。

って思ったら見て！
こっちはすごい派手なんですけど！
なんて、もう笑えてしょうがなくて。

このキッチンで、何度もお互いを
出迎えたのでしょう。
寒かったねとか雨降ってる？とか話をして。

ケンカしても、不機嫌でも、
必ず用意してあるご飯に感謝した。

みんないろんな理由で、
住まいを変えるタイミングが来る。
いつか今の家を出て行く事になったなら、

今まで過ごさせてくれてありがとうと、
そんな気持ちで前に進みたいものです。
お家に感謝。