ポケットの中で家の鍵が鳴るたびに、
ぼくの心は沸き立つ。なんてことを、
書いていたのはだれだっけ、、？

ヘミングウェイだったか、
カポーティだったか、もう忘れた。

で、大きな棚のあるワンルーム。
最高じゃないの。最高じゃないの。
こういうのがいいんだよ、ほんとに。

それで、間取り図を見てみたら、
おいおい、四方向に窓があるって。
しかも、キッチン広くないですか。

しかも、かわいくないですか。
なにこの、充実した一人暮らし。

さすがにこのキッチンで、
スーパーのお惣菜だけではね。
料理の好きな恋人よ、来てくれ。

だけど、一人でごろごろも好き。
出窓がもたらしてくれる、うるおいの量。
計測したら、天文学的な数字になった。

あ、あそこに洗濯機ときましたか。

あ、ロールスクリーンで隠せた。
それだけが伝えたかった。脱衣所だ。

洗面台もかわいいぜ、これ。
いいぜ、これ。

心なしかトイレもかわいいぜ。
いいぜ、いいぜ。

あ、お風呂いいぜ。この感じ。
キッチンと同じくらいのレトロ感。
築20年くらいの味わいってもんよ。

こんなところに。
ちょっくらクローゼット。
あとは何もかも、棚にしまおう。

いい棚、ほんとにいい棚。
好きすぎて、入りたいくらいだ。
どこにいても、思い浮かべるだけで、、

ポケットの中で、家の鍵が鳴るたび、
ぼくの心は沸き立つ。なんてことを、
だれかが書いていたと思うんだけど。