ルーフバルコニーにウッドデッキ、
いたれりつくせりなお部屋だな。
やっぱり郊外なのかな。

お部屋はどーんとワンルーム。
「ウッドデッキ」「バルコニー」の
文字が眩しい間取り図。

でもお部屋がどこにあるかって、
オフィスビルの9階なのでした。

正面じゃなくて、たぶんこれは、
裏口。皆が働いている頭上に、
帰る部屋があるのって不思議だ。

まあ、こちらも勤め人なのだけど。
帰ってきたら、ゆったりめの玄関が
出迎えてくれる。

玄関周りに、こうしてスペースが
あるとなんだか落ち着くんだ。

大きい洗面台に、絶対に味方を
してくれるスキンケア用品だけ、
ずらっと並べたい。

午後休とか取っちゃって、皆がまだ
働いている時間からお風呂入るの、
絶対楽しいだろうな。

ワンルームだけど広々した部屋。

窓辺にベッドを置くとして、

キッチンがこんなに広くてシュッと
しているから、もうここが机、
ということにしちゃえば良さそう。
水餃子を包んだ横で、
ノートを広げて勉強したりさ。

ほら。コンロとグリルが別だから、
油が跳ねる心配はないし。

椅子を置けば、作業場になるよね。
可動式の収納は、気分で場所を
移動してもよいかもしれない。

棚は全部取っちゃって、
ジャケットやコート入れにするのも
アリといえば、アリだ。

窓の向こうへ出てみよう。

ここ、本当に都心のオフィスビルの
真上なのかな。

洗濯物なんて干しちゃって、
本当にいいんだろうか。タオルとか
飛んでしまった日には、どこに
行っちゃうんだろう。

建物に囲まれてるから、やっぱり
都心なんだ。
足元、下の階ではきっと、他の
ビルの人たちと同じように人間が
たくさん、働いている。

頭上にウッドデッキがある、なんて
誰が信じるだろう。
もしかして、私が働く会社の頭上も
誰かのやすらぎスペースなのかも、
なんて思ってみたりする。