わたしたち、いつまで一緒に暮らすかな。
この物件は現在は募集終了している可能性が高いです。過去物件のアーカイブとしてお楽しみ下さい。
その頃ちょうど家を探していたのと
都心を離れるのも良さそう、と話が
盛り上がったのもあって。
絶対に個室があったほうがいい、と
部屋が3つあって、食卓を置けて、
なんとなく二人の生活がいい具合に
混ざっていきそうだな、と思った。
玄関から部屋が見えない作りは、
二人の生活にほのかな安心感を
もたらしている。
頼もしい玄関収納には、互いの靴が
ぎっしり詰められた。
家の鍵と身だしなみ用の小さな鏡も
置いてある。いずれ、花瓶を買って
花を飾ろうという話もしている。
お互い、帰る時間は違っても、
できれば夕食は一緒に食べよう。
最近はわたしの方が早いから、
料理が好きなこともあって、専ら
ご飯担当になっている。
料理を作るわたしを見ると、
なんだか落ち着くと彼女が笑う。
「実家のオカンみたいってこと?」
「それはあるかもしれない」
どっしりとした四角いテーブルには
互いの私物は置かないルールだ。
食の好みが似ていて助かる。
最近毎日暑いから、エスニックな
料理ばかりが食卓に並ぶ。
料理を作らなかった方が洗い物。
必然、向こうが洗い物係になる。
どちらかと言えば長風呂ではなく、
カラスの行水の二人。
夏場はほぼ、シャワーで済ます。
二人暮らしだけど、最低限度の
マナーは守りましょう、となった。
具体的には全裸で家を歩かない、
とか。だから、脱衣所がきちんと
あるのが嬉しかった。
洗面台に化粧水を置くのがわたし、
置かないのが彼女。聞けば、自分の
部屋でスキンケアするのがいい、
とのことだった。そんなもんかな。
脱衣所を出たところのタオルにも、
最初は二人の意見の相違があった。
ふかふか派とざらざら派。
現在はふかふか派が統一し、棚には
柔軟剤を使ったタオルがみっちり、
詰まっている。
水回り側の洋室は、わたしの部屋。
可愛らしい収納に心惹かれたのと、
一人用みたいな、ちんまりとした
ベランダが付いていたから。
二人暮らしなのに、一人の時間が
どうしても欲しいと思ってしまう。
わがままだろうか。
彼女はこちら側の洋室でいいよ、と
言ってくれた。
リビングに近接した部屋の引き戸は
基本的には閉めておくことにした。
でもわたしがちょこちょこ動く、
その気配が好きなのだ、と彼女は
いつも扉を開けっ放しにしている。
ハンガーラックとベッドがある、
必要最低限の部屋。
洗濯物は、週に何度かタイミングを
合わせてやることにした。
最初は別々にやっていたけど、
一緒にやったほうがはかどるのだ。
わたしたち、いつまで一緒にここで
暮らしていくんだろう。
あの木がもっと大きくなっても、
そんな話をしてるかもしれない。
和室はゴロゴロしやすいという
理由で、二人の昼寝部屋にした。
わたしは自室に収納があるから、
こっちは彼女のものを入れている。
「コンビニでも行こうよ」
「夕飯、アイスにしようか」
駐輪場を見るたび、自転車を
欲しがるけど、駅まで徒歩10分か
その程度だから、本当は
そこまで欲しくないのだ。
いつまで一緒に暮らすんだろう。
だるい夜にはこうやって、二人で
歩いてコンビニまで行きたいけど、
いつか一人に戻るんだろうか。
当分、同居を解消する予定はない。
都心を離れるのも良さそう、と話が
盛り上がったのもあって。
絶対に個室があったほうがいい、と
部屋が3つあって、食卓を置けて、
なんとなく二人の生活がいい具合に
混ざっていきそうだな、と思った。
玄関から部屋が見えない作りは、
二人の生活にほのかな安心感を
もたらしている。
頼もしい玄関収納には、互いの靴が
ぎっしり詰められた。
家の鍵と身だしなみ用の小さな鏡も
置いてある。いずれ、花瓶を買って
花を飾ろうという話もしている。
お互い、帰る時間は違っても、
できれば夕食は一緒に食べよう。
最近はわたしの方が早いから、
料理が好きなこともあって、専ら
ご飯担当になっている。
料理を作るわたしを見ると、
なんだか落ち着くと彼女が笑う。
「実家のオカンみたいってこと?」
「それはあるかもしれない」
どっしりとした四角いテーブルには
互いの私物は置かないルールだ。
食の好みが似ていて助かる。
最近毎日暑いから、エスニックな
料理ばかりが食卓に並ぶ。
料理を作らなかった方が洗い物。
必然、向こうが洗い物係になる。
どちらかと言えば長風呂ではなく、
カラスの行水の二人。
夏場はほぼ、シャワーで済ます。
二人暮らしだけど、最低限度の
マナーは守りましょう、となった。
具体的には全裸で家を歩かない、
とか。だから、脱衣所がきちんと
あるのが嬉しかった。
洗面台に化粧水を置くのがわたし、
置かないのが彼女。聞けば、自分の
部屋でスキンケアするのがいい、
とのことだった。そんなもんかな。
脱衣所を出たところのタオルにも、
最初は二人の意見の相違があった。
ふかふか派とざらざら派。
現在はふかふか派が統一し、棚には
柔軟剤を使ったタオルがみっちり、
詰まっている。
水回り側の洋室は、わたしの部屋。
可愛らしい収納に心惹かれたのと、
一人用みたいな、ちんまりとした
ベランダが付いていたから。
二人暮らしなのに、一人の時間が
どうしても欲しいと思ってしまう。
わがままだろうか。
彼女はこちら側の洋室でいいよ、と
言ってくれた。
リビングに近接した部屋の引き戸は
基本的には閉めておくことにした。
でもわたしがちょこちょこ動く、
その気配が好きなのだ、と彼女は
いつも扉を開けっ放しにしている。
ハンガーラックとベッドがある、
必要最低限の部屋。
洗濯物は、週に何度かタイミングを
合わせてやることにした。
最初は別々にやっていたけど、
一緒にやったほうがはかどるのだ。
わたしたち、いつまで一緒にここで
暮らしていくんだろう。
あの木がもっと大きくなっても、
そんな話をしてるかもしれない。
和室はゴロゴロしやすいという
理由で、二人の昼寝部屋にした。
わたしは自室に収納があるから、
こっちは彼女のものを入れている。
「コンビニでも行こうよ」
「夕飯、アイスにしようか」
駐輪場を見るたび、自転車を
欲しがるけど、駅まで徒歩10分か
その程度だから、本当は
そこまで欲しくないのだ。
いつまで一緒に暮らすんだろう。
だるい夜にはこうやって、二人で
歩いてコンビニまで行きたいけど、
いつか一人に戻るんだろうか。
当分、同居を解消する予定はない。