この白さでしか出せない空気感がある。
元はアトリエだったこの場所にふたり
しっとりと暮らしていけたら、いいな。

キッチンも収納もなにもない。
ただ、真っ白い大きな空間だけがある。

いいですよね。この素材感。開放感。
この場所にぴったりなキッチンを探しに
行くところから、ふたりの生活が始まる。

なにもなさが至高なんだと思う。
そこにひとつだけ、大きな絵を飾って。

問題はどこで眠るか、だろうか。
できるだけ透明なままにしておきたい。
真っ白なカーテンとシーツだと
病室然としすぎるのかな…。

その一方で、外にはきっと
テラス席を作ってしまうことだろう。
こんなお部屋だからこそ、
自然と繋がっていたい。

ここにはまた別の透明さ。
ガラスブロックから溢れる
オレンジの光がセクシーだ。

細長い空間に垂れ下がる照明。
ガラス越しにうっすら見える人影に
すこしだけ照れる気持ちもある。

反対側にはバスルーム。

あるのはシャワーだけ。
だからこそ最高にロマンティックな
バスタブを探せる楽しみもあって。

窓から見えたアールのかかったバルコニー、
秩序正しく並ぶ姿がエレガントだった。

駅から歩く、河川敷の風景も大好きだよ。
大人のふたり暮らしってきっとこんなふうに
日々の透明さを確かめ合うのだろう。