なにかを集めて飾ることなんて、
あんまりしてこなかった。

インテリアをどうにかしよう、とか
雰囲気のいい部屋に住みたい、とか
全く考えていなかったんだけど、

間取り図からは読み取れなかった、
部屋に漂う素敵さに惚れ込んだ。
(グレーチングってなんですか、と
見せてくれた不動産の人に聞いたし
Google検索も使ってみた)

お店みたいなエントランスを通って
自室に向かう。

そもそも、自宅にガラスブロックが
あるなんて。

ロフトがあるから天井が高いし、
コンクリ打ちっぱなしだけど、
全部がそうではないから冷たさとか
無機質さが際立つ感じはない。

収納だって、一人なら十分だ。
実家に住んでいた頃は埃がたまると
敬遠していた細々した雑貨の類が、
どんどん増えていく。

玄関入ってすぐのキッチンは、
ほのかに明るくて落ち着く場所。

お風呂も気取ってるのかな？と
思ったけど、ごく普通で安心する。
これなら「日本の名湯」だって、
入れても問題ないでしょう。

光に透ける飾り棚に、色々なものが
配置されていく。見た目がかわいい
スピーカー、ぬいぐるみ、鉱物。
夜、寝る前に棚を眺めていると、
なんだか落ち着くようになった。

今でも自分がこんなところで日々を
過ごしているなんて、ちょっとだけ
信じられないんだけど。