ずっと実家に住んでいたからか、
一人きりの場所に憧れがあって。

ロフトがあればいいな、とは、
ぼんやり思っていたんだけど。
(しかもエアコンがこの位置だから
きっと居心地はいいだろう)

まさかルーフバルコニーが付いた、
三層構造の部屋に住んでるなんて。
実家に居た頃の自分に教えたい。

一人暮らしの先輩方にならって、
自転車は居室前に停めておこう。

実家と同じく、入ってすぐの靴箱に
ハンコと鍵を置くスペースがある。

昔のファミレスみたいな洗面台が、
なんだかえらくお気に入り。

ゆったり湯船に浸かりたいから、
トイレと風呂は別々のほうがいい。

主な居場所はキッチンがある二層。

料理は趣味から生活になった。
毎日、自分に飯を食わせていくのが
生活ってことなんだ。

あんまり広くはないけど、
自分の城があるってうれしいな。

風呂も夕食も済んだなら、ようやく
ロフトに入ることが許される。

寝床というよりはリビングの延長。
本を読む、パソコンをやる、
そういうことが全部行われる。

鉢植えを置いてあるルーバル。
ぐっと孤独を感じたいときに、
スリッパのまま出ることがある。

たまに実家のベランダからの風景が
無性に恋しくなるけど、帰ったら
帰ったで、今度はこの空が恋しい。

両親に怖い外見ね、と言われたけど
一人暮らしなんてそんなもんだよ。