フィルムで撮ったような柔らかい色彩。
おかしいな、団地に住んだことないのに、
実家で過ごす日曜のお昼みたいな気分だな

クリーム色のタイルのせいかしら。
でもここから何か始まりそうな気がするのは
テトリスのパーツみたいな配置と
浮かんでるみたいなカウンターのせい。

つるつるとした床に靴下を滑らせて
麻畳のダイニングにお茶をはこぶ。
地面にそのまま置いたゴムの木と
淡い色の洋風なちゃぶ台が似合ってる。

ダイニングもリビングも和室なんだけど
昭和のノスタルジーではなくて
現代っぽい景色がしっかり似合う53平米。

団地の古くて良いところ、全部残ってる。
ほかのお部屋の写真がないので
あとは想像で補うしかないのですが…。

でもきっと、古さと新しさを
うまくミックスして暮らしていけると思う。

いっぽうでお風呂はここまでしてくれた。
ここだけまっさらな空気が漂ってる。

壁のミニマルさが気持ちいいのだ。
引きこもってても許してくれそうな
やさしい小窓もあった。

緑いっぱいのちいさな世界。
ちょっと寄るくらいの気持ちだったのに
すっかり抜け出せなくなっていた。

見えているものよりもずっと奇跡的な
バランスで成り立っているのでしょうね。