えい、と集中しなくちゃいけない、
そういう時にはここがある。

今日中にどうしてもあそこまでは
進めておかなくちゃいけない。
そういう時、ここに向かって、
ひとりで時間を忘れて集中する。

窓から入る光が徐々に少なくなって
夕方も過ぎた頃、ふっと集中力が、
切れる。

そんなときは、腹ごしらえだ。

ハンガーラックにかけてあるのは、
お気に入りのエプロン。

キャベツの千切りも、洗い物も、
全部いい気晴らしになる。

そしたらもう、歯を磨いてしまう。

ざっとシャワーを浴びれば、
もう大丈夫。

資料を棚から何冊か取り出して、
さあ、また集中力が切れるまで、
小さな作業場で戦うのだ。

明け方近くなって、ようやく終了。
ロフトに上がって眠ったなら、
どんなに幸せだろう。

でも、せっかくの朝だから。
玄関先に置いてある薄いガウンと、
つっかけで、散歩に出かける。

秋の早朝は、ちょっと肌寒い。

一仕事終えた後だもん、
今日は焼き立てのパンとか、
食べてみてもいい。