どこまでもモルタル床のいさぎよさ。
築55年になるアパートメントの一室。
このくらいやってくれたら、最高。

これからの日本。少子化に空き家対策。
けれども、物件は何度でもよみがえる。
スタジオ感覚でこの床をがしがし使う。

玄関からすぐ、段差なしでリビング。
これ即ち、これから住む人の生き方かも。
きっと人間関係も爽やかなんですよ。

ちゃちゃっと目玉焼きくらいは、
作ってくれるかも。あとソーセージ。
あとコーヒー。あとカリカリのパン。

そのへんの作品でも見ててよ、とかね？
ちゃんと居心地よさそうな寝室もあって。
まあ、アミアミ扉のセクシーなこと！

え？ アミアミって言わないの？
あ、「エクスパンドメタル」なんですね。

この一室がまた、かっこいいですね。
フローリングの幅が男前なんですね。
まさに、部屋に惚れて住むって感じ。

で、いつのまにか、
住んだ人まで男前になってる、みたいな。
お風呂にびしっとサブウェイタイルだし。

キッチンとお揃いの黒いフレームですよ、
男も、女も、磨いてくれるお部屋ですよ。

ついには、どう見たって古めかしい、
バルコニーの収納までかっこよくなる。
そんな風に見えてきちゃうんですよ。

人もお部屋も、いさぎよさ。かなあ。
僕はこれでいい、って言い切ること。
そういう姿に、どきどきするんだね。