サンルームで語らう二人のおんな。
この物件は現在は募集終了している可能性が高いです。過去物件のアーカイブとしてお楽しみ下さい。
「別にみっちゃんならいいわ」
「私もリョウコさんならいいな」
「じゃ、そういうことで」
よろしくね、と鍵を分け合って、
お互いのキーケースに付けた。
恋人でも親子でもない二人の同居は
そのようにして気楽に始まった。
女二人。とりあえず個室は必須で、
食事が出来るリビングも欲しい。
条件がまとまると、話が早かった。
トイレとお風呂は別がいい。
個室にはそれぞれ、窓が欲しい。
水回りがきれいなら、なおよし。
条件にばっちりハマった部屋には、
サンルームというおまけもあった。
緑色のドアは私達の趣味ではない。
でも、慣れてしまった。
靴箱の上には別々の名字の印鑑と、
リョウコさんが持ってきた干支の
置物が置いてある。
靴箱ははんぶんこ、というわけには
いかず、ファッションが好きらしい
リョウコさんの靴が7割を占める。
食卓にホットプレートがある。靴を
脱ぎながら「今日なに?」と聴くと
「包まない餃子」と返ってくる。
コールスローをつまみつつ、
リョウコさんの手伝いをする。
夕食は帰りが早いリョウコさんが、
大体作っておいてくれる。必然的に
洗い物当番は私になっている。
ガスコンロはリョウコさんが決め、
私が食器用のかごを決めて置いた。
トイレと風呂が分かれているけど、
脱衣所に目隠しはない。
どうするか話し合った結果、特に
こだわりがないのでそのままだ。
(風呂に入るときは、お互い自室に
こもるという謎のルールができた)
どちらも風呂が好きなので、
風呂掃除をしたほうが一番風呂の
権利を得る。窓がある風呂だから、
湿気に強いのは良かった。
それで二人の部屋はといえば、
間取り図で見たとおりの同じ部屋で
特に変わりはない。
窓から見える風景だって、
たった数メートルの違いだけだ。
ただ、荷物が多いリョウコさんの
部屋側にのみ押入れがあるぐらい。
私はそこまで物がないので、洋服は
ハンガーラックを立てて対応した。
間取り図にあったサンルームには、
二人でちゃぶ台を持ち込んだ。
寝るまでの間はここで過ごすのだ。
もちろん洗濯物も干してあるけど。
リョウコさん側にある収納には、
ぎっしり服が詰め込まれている。
歳、そんなに違わないんだけど、
趣味の違いってやつかな。
私が使う側にも服はあるけど、
リョウコさんほどじゃない。
「みっちゃん、服、買ってる?」
と、心配されたこともあった。
二人の部屋の間にあるふすまは、
開けていることの方が多い。
それでお互いの生活を覗き見る、
なんてことはしないのだから
さっぱりしていて心地いいのだ。
夕食を済ませると、リョウコさんが
「散歩しよう」と私を誘う。
マンションの廊下のレトロさは、
アラサーの女二人を微笑ませる。
まだ当分、ここで暮らすだろう。
酒屋さんでチューハイを買って、
ぶらぶら歩きながらそう思う。
私もリョウコさんもきっと一人で
生きていけるけど、二人で住むと
ご飯が美味しくて楽しいんだよね。
「私もリョウコさんならいいな」
「じゃ、そういうことで」
よろしくね、と鍵を分け合って、
お互いのキーケースに付けた。
恋人でも親子でもない二人の同居は
そのようにして気楽に始まった。
女二人。とりあえず個室は必須で、
食事が出来るリビングも欲しい。
条件がまとまると、話が早かった。
トイレとお風呂は別がいい。
個室にはそれぞれ、窓が欲しい。
水回りがきれいなら、なおよし。
条件にばっちりハマった部屋には、
サンルームというおまけもあった。
緑色のドアは私達の趣味ではない。
でも、慣れてしまった。
靴箱の上には別々の名字の印鑑と、
リョウコさんが持ってきた干支の
置物が置いてある。
靴箱ははんぶんこ、というわけには
いかず、ファッションが好きらしい
リョウコさんの靴が7割を占める。
食卓にホットプレートがある。靴を
脱ぎながら「今日なに?」と聴くと
「包まない餃子」と返ってくる。
コールスローをつまみつつ、
リョウコさんの手伝いをする。
夕食は帰りが早いリョウコさんが、
大体作っておいてくれる。必然的に
洗い物当番は私になっている。
ガスコンロはリョウコさんが決め、
私が食器用のかごを決めて置いた。
トイレと風呂が分かれているけど、
脱衣所に目隠しはない。
どうするか話し合った結果、特に
こだわりがないのでそのままだ。
(風呂に入るときは、お互い自室に
こもるという謎のルールができた)
どちらも風呂が好きなので、
風呂掃除をしたほうが一番風呂の
権利を得る。窓がある風呂だから、
湿気に強いのは良かった。
それで二人の部屋はといえば、
間取り図で見たとおりの同じ部屋で
特に変わりはない。
窓から見える風景だって、
たった数メートルの違いだけだ。
ただ、荷物が多いリョウコさんの
部屋側にのみ押入れがあるぐらい。
私はそこまで物がないので、洋服は
ハンガーラックを立てて対応した。
間取り図にあったサンルームには、
二人でちゃぶ台を持ち込んだ。
寝るまでの間はここで過ごすのだ。
もちろん洗濯物も干してあるけど。
リョウコさん側にある収納には、
ぎっしり服が詰め込まれている。
歳、そんなに違わないんだけど、
趣味の違いってやつかな。
私が使う側にも服はあるけど、
リョウコさんほどじゃない。
「みっちゃん、服、買ってる?」
と、心配されたこともあった。
二人の部屋の間にあるふすまは、
開けていることの方が多い。
それでお互いの生活を覗き見る、
なんてことはしないのだから
さっぱりしていて心地いいのだ。
夕食を済ませると、リョウコさんが
「散歩しよう」と私を誘う。
マンションの廊下のレトロさは、
アラサーの女二人を微笑ませる。
まだ当分、ここで暮らすだろう。
酒屋さんでチューハイを買って、
ぶらぶら歩きながらそう思う。
私もリョウコさんもきっと一人で
生きていけるけど、二人で住むと
ご飯が美味しくて楽しいんだよね。
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