アールに凹んだ壁。
使い勝手だけを考えると
何故ココをこうやって凹ましたのかな？
と、わからないかも。

いや、今からお話することだって
私が想像している事を話すにすぎず、
正解だとは限らないのだけれど…

玄関ホールから抜けて、
ワークスペースを通って来た通路は
LDKを追い越して広がります。

まるで半円状のステージのように。

そして左奥にある細い扉は
奥に控える子供部屋への扉。
そう、この配置によく似た配置を
私は知っています。
それは、歌舞伎の舞台。

花道を通って来た役者は、
見栄を切りながら舞台まで上がります。
そして観客の耳目を一身に集め、
主役然とした役割を果たすのです。

そう、きっとここは日常の中での舞台。

ただいま！と帰って来る子が
持ち帰った何かを家族に開陳する場所であったり、
家族が共通の趣味にしている
大切な自転車が並べて置かれる場所であったり。
週末になると親子でDIYされる
家具の作業場であり発表の場所だったり。

色々と使えそうで面白い。
家族の舞台。
お誕生日会に子供が出し物をやってくれたりね。

これだけの仕掛けを仕掛けて来るだけあって、
それ以外にもやはりフックは仕込まれていて、
例えばLDKの壁がこちら。

さすが。
アールの土間と、この壁に挟まれたLDK

かなりのシュールさ。
フローリングも斜めに敷いたりね。
細かい事だけど、素直じゃない色々が
とっても不思議で面白い雰囲気を出している。

電気のスイッチもちゃんと
雰囲気のあるものを採用。

スイッチ以外にもドアノブとか

ドア自体も少し狭めのものを使ったり

もっと言うとお風呂とかもね。

この置き型のバスタブのセレクトとか
とっても大きいシャワーヘッドとか

蛇口とかもね。

不思議な内装のイメージを
全く壊す事なく、むしろ強調している。

トイレのカラーリングだってそうだし

トイレの絵画のようなのとかとかもね！

ちなみに、半円の奥の寝室なんかは
半円の凹み以外はちゃんと寝室。

家具を置くには多少使い勝手が悪い場所が
ひとつできるくらい。

と言う、とっても不思議な魅力のある物件。
外観はさすがに普通。

このギャップもまた面白い。


家族で色々見せ合って、
楽しませ合いながら暮らせるマンション。
良いですね。