漢方薬局屋さんを残したい。
この物件は現在は募集終了している可能性が高いです。過去物件のアーカイブとしてお楽しみ下さい。
私が生まれ育った町の商店街の、入り口にある漢方薬局屋さん。ここ、閉じちゃったんだ。でも壊さず貸し出すことにしたみたい。よかった。 ショーケースに薬と、なぜか招き猫とかオブジェが飾られてるゆるい感じが好きだった。 向かいに材木屋さんがあって、そこから漂う木の香りも。
ここらへんの商店街、徐々にシャッターが下ろされてきていてすっごく寂しい。だけどちょっとずつカフェとか、パン屋さんとか、新しいお店も増えてきてるんです。
お店ひとつ出来ればここ一帯の空気がちょっと変わっていく、そんなタイミング。 町工場や住宅が所狭しと建っていて、路地がたくさんあるから、物件の形も個性的。 棚やケースはそのまま引き渡し。すばらしいですね、漢方薬局の棚、棚、棚。なにができるかなあ。コーヒー豆なんて並べたい。 奥の調剤室も別途賃料がかかりますが借りられます。調剤室って文字もレトロで良い! 昭和と平成を経た薬局屋さんの哀愁ある佇まい。キッチンやトイレがないので設置が必要なのですが、やっぱりカフェかなあ。子育て世代がたくさん住み始めてる町だから。 この物件があるのは「おぐぎんざ」商店街の端っこ。商店街のスタート地点を作るって考えると妄想が広がるなあ。観光所兼カフェもいい。外国人観光客の方も増えてるし。
近くには販売上手なおばちゃんのいる八百屋さんとか、気前の良いおっちゃんがやってる居酒屋とか、優しいおばあちゃんのいるお肉屋さんとか、オーナーのキャラクターが立ってるお店が多々あります。たのしみだ。
文・戸田江美
1991年生まれ。デザイナー。おばあちゃんの仕事を継いで荒川区のマンションの大家をしている。落語が好き。@530e