銭湯に憧れる一軒家
この物件は現在は募集終了している可能性が高いです。過去物件のアーカイブとしてお楽しみ下さい。
銭湯好きな人が住んでたのかなあ。 それとも富士山マニアかなあ。
「俺、自分ちのお風呂に富士山付けるのが夢だったんだ!」ってオーダーしたのかなあ。
富士山見ながらババンババンバンバン。浴槽、広くは無いんだけどなんだか伸びやかな気持ちになるお風呂だな。
不規則な形の床のタイル、良い。
「職人減っちゃったから、タイル床やるのも難しくなってきたなあ〜」って近所のタイル屋さんのおじさんが言ってました。 48歳のこの一軒家は3階建4DK。
不動産サイトで検索かける時「築年数が古い順」にソートしたいっていつも思う。「築年数が浅い順」にソートはできるのにね。
需要ないのもわかるけど、やっぱり年数を重ねた建物には築浅には無い「性格」「記憶」みたいなものが詰まってると思う。
そういう物件を見つけた時「よっしゃ」って言っちゃう。このお部屋見つけた時も言いました。よっしゃ。 外観からしてイーストトーキョー育ちとしてはグッと来ちゃうんです。
タイル外壁も、ちょっとした植栽も、私はまだ生まれてなかったのに「昭和」を感じて懐かしくなってしまう。 一輪挿しが映える床の間の設え。 写真暗いのにそれが逆に似合う。 フローリングは冷えるから絨毯引いてるのかな。ここで一家団欒してたのかな。成長や巣立ちや別れもあったのかな、としみじみ妄想しちゃう佇まい。 玄関のすりガラスたちもこの時代を表している。扉開けてすぐ細い路ってのが、この町っぽくて良いなあ。
しかもね、徒歩5分もしないところにすっっっごい広い原っぱあるんです。そこでのんびり風感じるのが気持ち良いんです。
このおうちと周辺の良さを感じ取れる人に、どうか住み継がれますように。
文・戸田江美
1991年生まれ。デザイナー。おばあちゃんの仕事を継いで荒川区のマンションの大家をしている。落語が好き。@530e
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