部屋の中なら自分で工夫できるけど
部屋の周辺はどうにもならない。
だから、部屋の近くの建物とかって
大事だと思うんだけど、
それにしたって、銭湯って。

ザ・一人暮らしな間取り図でも、
お向かいに銭湯があるんだもんね。
お風呂を使うのは雨の日ぐらい、
なんて感じになるのかな。

段差のない小さな玄関に、
自分の靴しかないのが新鮮。

玄関収納の中にも自分のものだけ。

脱衣所があるの、ありがたい。

わ、小さい！
雨の日とか、銭湯がお休みの日とか
そういうときにはお世話になろう。

冷蔵庫もお一人様サイズ。

高山なおみさんのエッセイで
流しにまな板を渡して、その上で
調理をした、と書いてあった。
私もここでそういう風に、
カレーなんて作れるだろうか。

それで、この窓辺に置いたベッドで
むしゃむしゃ食べるんだ。

銭湯から出てきて生乾きの髪と、
カレーのにおいが混じり合う。
そんな光景を感じる。

ここで洗濯物を干したり、
お向かいの銭湯を見たりする。

洗濯物を畳むのは、
昔より出来るようになった。
そのようにして一人の空気が、
この部屋のなかに流れていく。

一日の終わりに銭湯へ行くの、
いい生活感があって、羨ましい。

湯冷めしない距離に、
みんなが住んでいたらいいのに。
銭湯帰りの頭の中は、
少しだけ茹だっている。