おっ、ワンルーム。
あの小さい鏡は洗面台兼キッチンだ。
秋葉原のすぐ近く、自分の身の丈を
考えながら暮らすなら、
こういう部屋になるんじゃないか。

さっきの写真が居室部の全てなんだ。
「なんでも手が届く」と言えば、
間違ったことは言ってないな。
シャワーとトイレが分けられてるの、
最低限の心配りを感じるよ。

玄関に入ってすぐのところには収納と
メカが鎮座している。給湯器かあ。

ここに入り切らないものは、全部、
実家に置いてきた、みたいな感じ。

リビングに繋がる壁はこんな風に、
ちょっと凝ってある。
その「ちょっと」が大事なんだよな。

トイレが個室、嬉しい限り。
考えごとはトイレでしちゃうから。

間取り図を見て分かってはいたけど、
この部屋、湯船がないんだな。
肩までお湯に浸かる感覚が
恋しくなったら実家に帰るサイン。
そういうことにしておこう。

床はツルッと黒で統一。
壁と天井は打ちっぱなしで
一部は白いブロック。
なんだか目に楽しいグレースケール。

おまけにライティングレールがある。
こういうこだわりは大歓迎だ。
一部がむき出しの配管も、いい。

それでこの居室部。
パイプベッドと小さな机ぐらいで
部屋は一杯になるだろうけど、
そういう暮らしもいいだろう、うん。

この必要最低限な感じのキッチン。
近くに飲食店があるんだから、
そっちで食べておいで。
そう言わんばかりだ。
このシンクの可愛さと無骨さとの、
ちぐはぐな感じが面白い。

洗濯物が干しやすそうなベランダだ。

ちょっと歩けば秋葉原の電気街。
この「ちょっと」の距離感が大事で
秋葉原とのちょうどいい離れ具合。
もっと近かったら、うるさいかも。
もっと遠かったら、不便だろう。

狭いけど今日からここが私の城。
いつか出ていく部屋だけど、
それまではよろしく頼むよ。