斜めに入った光の三角形。
ランダムに描かれた柄のようにも見えて、
一定ではないリズムがなんだかあたたかいと感じた。

気持ちいいくらいの大きな窓に、
垂れ幕のようなてんてん。

パンチングメタルだったのね。
目かくししつつ、外の光がちゃんと入るようになっている。
機能性と美しさを兼ね備えたデザイン、素敵だなあ。

ふと横を見ると白いキッチン。
ここに立つのにだらしない姿じゃ申し訳ないような気がして
ついつい背筋がのびる。

ここも、揺らいでいる。
朝食の卵焼きを焼いていたはずなのに、ついつい影ばかり見ちゃってた。

それからここもいい。
つるりとした収納が並んでいるのかと思いきや、

水回りへの通路が続くんですね。

さぞかしクールな洗面が出てくるのかと思いきや、
ここはなんというか、いい意味でふつう。

お風呂も落ち着くねえ。すこし深めかな。

それからトイレ。
棚が木でできているだけで、すごく豊かな質感になる。

なるほど、間取りはこうなっているんですね。
洋室から水回りへの道を隠しちゃうことで、
あの揺らぎの空間ができあがるんだ。

玄関には木の箱がぷかぷかと浮いている。
両側のガラスの感じも合間って、ほんとに水槽みたいだ。

ガラスの向こう側にはバルコニー。
ああ、こういうのもありなんだな。
普段履いている靴のまま外に出られるの、けっこうべんりかもね。

じゃあ、そろそろいってきます。
ドアが透けてるけど、その先はバルコニーだからだいじょうぶ。
へいきへいき。

コンクリートとパンチングメタルという、
冷たい雰囲気のする素材なのに、
ここまでも暖かみを与えられるのは、
きっと、光の入り方まで細かくこだわったからなのでしょう。

振り返るとあのなみなみが、生きてるみたいにひらひらしていて、すこし可笑しかった。