大学時代に京都に住んで青春するのって、他の何にも変えられない素敵な時間だと思うのです。

夏休みに入ってやることないならうち来なよ、って言われて、
案内された場所がこんなところだったらどうしよう。
うん、普段の服装からしてただものじゃないとは思ってたけどさっ。

共有部分からしてかっこいいんだもん。
シンプルで、気取らなくて。

コンクリートの螺旋階段に
ちらちらと緑が見える。エレガント。

階段をくるくると登っていく。
風景が抜けてていいな。京都ってやっぱり低い建物が多いんだなあ。

うすいグリーンのドアが、コンクリートの雰囲気ととってもマッチしていてかわいい。
ここだよー、と言われて入った402号室。

外から入る光が、じんわりと床に反射して、とってもきれい。
なんだか特別なことをしているような気持ちになって、きれいに靴を揃えた。

わーひろいね・・・！

どれくらい？って聞いたら、9帖だって。
やっぱりねえ。それくらいあるよね。

照明が天井じゃなくて壁についてるのもかっこいいしさっ。
はーもう、なんなの、なんなの。ステキすぎるじゃない。

ちょっと感動してたらお手洗い行きたくなっちゃった。
つぎはどんなおしゃれなトイレが出てくるんだろう…と思って行ったらユニットでちょっと安心した。
大学生だもんね。

お部屋に気を取られて見落としてたけど、
キッチンのこの部分だけタイルっぽくなっててかわいい。

北山で見つけたおいしいカレー屋さんとか、
ここからもうちょっと北に行ったところに有名な心霊スポットがあるんだよとか、
そういう取り留めのない話をたくさんした。

それからバイトあるしそろそろ帰ろうかな、って言うと、
ちょっと外でない？って。

何か特別な話でもあるのかな？ってドキドキしたのに
ここも景色が抜けてて最高でしょ？って、それだけー！
…まあ、このこの眺めを自慢したくなるのはわかるけど、そうじゃなくてさあ！

じゃあまた今度、お盆は実家に帰る予定なんだ、なんて挨拶をして自転車に乗る。
なんだかすごく素敵なお部屋だったなあ。

そのあと自分の部屋を見ると、すこし物足りなくって。
そりゃ、あんなのを見たあとじゃなあ。次はちょっといい部屋、探してみたいな。