美大の近くならでは！な 新築のアトリエ物件です。

とは言え、 ここまでアーティスト向けに特化した形に こだわりを持って作り上げられた物件、 なかなかお目にかかれません！

場所は東京都小平市にある 武蔵野美術大学 通称・ムサビから自転車で4分ほどの所。

住まずに完全アトリエ使いもOK、 作家同士でシェア利用も歓迎だそうです。

在学中は学校の 大型のアトリエが使えますが、 卒業した途端に 良いアトリエがなかなか無くて 困っている作家さんが多数……。

そんな方たちのために 特別に設計されたこの物件は、 卒業後の活動を支える 理想的な空間です。

まず注目したいのが、 部屋の高さと共有部の幅！

200号のキャンバスに対応するため、 1階は天井高3.2m、2階が3.3m。 そしてドアは2.8m。 廊下幅1.2m、階段幅1.4mで 構成されています。

玄関も階段も、 このように200号キャンバスの 搬入・搬出が 楽にできる広さです！

このサイズ感、日本の一般的な 賃貸住宅では滅多にありません。

くわえて、室内は空間を大きく使えるような のびのびとした造りになっていることに お気づきでしょうか。

実は、制作活動がしやすいように、 部屋の中に柱を設けないよう 設計を工夫されているんです。

そのためには設計技術が必要で、 建設業界歴の長いオーナーさんが 知り合いの設計者や マルチスキルな大工さんに 依頼したことで実現したんですって！

窓のない壁があるのにも理由が。 大きなサイズの絵を描いたり、 壁に掛けたりしやすいよう、 意図的に窓をなくしているのだそう。

こちらの壁には 釘を打つこともOK！ キャンバスを壁に設置して描いたり、 自分の作品を思う存分 飾ったりすることができます。

展示会の想定をするのにも便利そうだなあ。

釘だけでなく、 ・床クッションフロアに対する汚損 ・住宅設備と建具以外の クロスに染料等の飛散 も原状回復義務なし！というのが また凄いポイント。 制作に集中できる環境です。

さらにユニークなのが ライティングレールの造り。

ライティングレールは天井一体型でなく、 天井から吊り下がった デザインになっています。 これはコードや制作道具などを 引っ掛けやすくするため。

LEDタイプのスポットライトが 2個設置されていますが、 ライトやコンセントプラグを ご自身で追加することができます。

水回りも効率的に配置されていて、 キッチンとは別に 筆を洗えるシンクも 備え付けられていますよ。

ここまでアトリエ仕様に特化していながら 洗濯機置き場やシャワーブースも きちんと完備。

住むにも必要な設備が整っているのが 嬉しいですね。

まだまだこだわりポイントがございます。

床は約200kgまで耐久性があり、 200Vコンセントも設置されているので たとえば陶芸用の 電気窯なども利用することができます！

アトリエ内には7段脚立が付属し、 ロフトに作品を保管することも可能。

極め付けに、 美術倉庫で作品保管の 無料サービス付帯するというからもう驚き！

武蔵通商株式会社の美術倉庫にて しっかりと作品を保管できます。 1部屋あたり床面積1.45立方メートル分が 無償にて使用可能。

すごいなあ、制作における心配事を 多方面からカバーしてくれますね。

ムサビ生にはご存知の通り 学校内に世界堂があるので、 道具の購入にも困りません。

フェンスやオートロック設置など、 外構工事はまだこれから。

自転車は、1台分の駐輪場が無料なので 学校までの行き来や 近隣のコンビニ、飲食店、駅などへの 移動もしやすいです。

いやはや、アトリエ確保に苦労されている 美術作家さんのことを綿密にリサーチされた 愛情深い物件ですね！ まさに、アトリエ物件の決定版！

制作に打ち込める環境がこれだけ揃っていて さらに新築で、 家賃がこの価格帯なのにもびっくりです。 シェアすればお得に借りられますよね。

ムサビは私の母校でして、 大学近くで友人と ルームシェア生活していたことを 思い出しました。

制作して、 連れ立って自転車漕いで銭湯に行って、 白い息吐きながら帰宅して炬燵に潜り ホットプレートでホットケーキ 焼いてたなあ……。

ここでだからこそ 生まれる作品や思い出が きっとあると思います。

美術作家さんや彫金、 革製品の作家さんなど、 ものづくりを生業としている方たち、 ここで制作に励んではいかがでしょう！

文・戸田江美

デザイナー。荒川区のマンションの大家をしている。落語が好き。@530e

トダビューハイツ ロジハイツ