海の近くの街、って
なんだか特有の抜け感があります。

心の中のモヤっとした雲も
いつの間にかスッと消えてくような雰囲気。

そんな海の近くの街、逗子の
くねくね細い道を上った先に

これまた良い感じに抜けてる、
嬉しくなっちゃう一軒家を見つけました。
一見、昔ながらのおうちだけど
よく見ると、壁のブラケットライトが
おしゃれだぞ。

小さな遊び心が散りばめられた敷地内、
なぜか埋められたカラフルなビー玉や石たち。

玄関はゆったりしていて、
三和土（たたき）も昔ながらの立派な広さに
びっしり石が埋まってるやつ。
おじいちゃんちを思い出す。

まず、とってもいいなと思ったのが
上がってすぐのキッチンからの眺め！
これだけでじんわり幸せ…。
目にも優しい
素地丸出しの木の空間から見えるのは
レトロかわいいガラスの建具と
柔らかい光が差し込む部屋。
フローリングと畳の部屋が
仲良く並びます。

キッチンは木製のかわいらしくも
実用性もバッチリなつくり。

光の入り具合と、部屋の色合いが
たまらなく良いのですよ…。
温度感というか、
しっくり肌に馴染む風合い。
フローリングも思わずすりすりしたくなる。

和室側も、洋室側も、
なんだか色々ちょうどいい。
そして、どちらも居心地良さそうで
暮らしの風景が頭に浮かびやすい。

昔の建具って本当にデザインが素敵！
綺麗に磨き上げたのだそうですよ。
こうして古き良きものを
受け継ぎ使ってくれるの、本当に嬉しい。

これがアクセントにもなっていて
美しさが際立ちます。
もし襖だったら…と想像すると
ここまでグッとこなかったのでは？
明るさも魅力も増し増しでしょう。

玄関開けて一番奥の部屋まで、
空気も光も抜けていく感じが
健やかで、気持ち良いな。

水回りは、所々改修されていて

素朴に、主張し過ぎない程度に
手が入れられてる感じも、良きです。
使い勝手も問題なさそうですよ。

2階にはお部屋が3つありますね。
広いバルコニーも期待大！

独立した洋室はほんのりカントリー調。
大きな出窓とちょっとしたニッチが嬉しい。
どんなインテリアも似合いそうな
白い板壁のシンプル空間です。

和室に隣り合う4帖の洋室は
書斎や子ども部屋、ベビールームにも
ぴったりな空間ではないかしら。

バルコニーは広々、太陽が燦々、
洗濯物も良く乾きそうだなぁ。

洗濯物を干し終えたら、
はためくシャツやシーツの隙間から、海。
それだけで、心がスーッとリセットしそう。

この辺りからは海が南西方面にあって
運が良ければ富士山も見えるのだそう。
だからか、割とどの家も
南西向きにバルコニーがあるのだとか。
しかも、海が見えるように床面を
ステップアップさせてるという工夫！
みんな、海が好きなんだな。
同じように海のほうを眺めて、
同じような気持ちになるのかな。
そんな密かな一体感、ちょっと楽しい。

生活の温度感を感じる
狭い道や道端の草花の様子も、好き。
家に辿り着くまでは坂道、階段ありですが
映画や漫画なんかでも、海の街と坂道って、
セットなイメージないですか？
素敵なBGM代わりの音楽を聴きながら
物語の主人公気分を味わうのも
オツかも…なんて思ったりします。

あったかい光が差し込む部屋で
ゴロンとする時間、至福だろうなぁ…！
ちょっと息苦しくなったり
海を感じたくなったら
タタタと2階のバルコニーへ向かって

大きく深呼吸。
うん、まだ大丈夫、やっていける。
そうやって自分を奮い立たせて
ささやかな日常を1日1日、積み上げていく。

なんてことない日々を、
温かく彩って、包んでくれそうな
海が見えるレトロな一軒家。
憧れる暮らしの形のひとつだなぁ。