つやのある深いブラウンの梁に欄間。
古材の美しさと迫力に、目を奪われます。
レトロなテーブルとチェアを並べれば
古民家カフェができそうな、
およそ100年前に生まれた長屋。

今は「テラスハウス」とも言うけれど、
往年の姿を思わせる外観を見ると、
やっぱり昔のように「長屋」と
呼びたくなるんです。

6帖ものロフトを備えたワンルーム。
12.8帖のLDKにバストイレ別と
暮らしやすそうな間取りです。
なんと、1926年築の建物が
きれいにリノベされ生まれ変わりました。

玄関を入ると、障子窓のある木の引き戸が。
これまた味わい深い建具…と思いきや、

足元にはタイル張りの三和土と
ナチュラルカラーのシューズクローゼット。
じつは現代的な玄関なんです。

シューズクローゼットの容量だって、
いろんな靴を使う現代人に合わせてたっぷり。

LDKも和と洋が絶妙にミックスされた空間。
存在感を放つロフトの欄間は、
古材を再活用しているのでしょうね。
縦格子デザインの大きな窓近くの
ふんわり光が注ぐスペースは、
ぺたんと床に座ったり
ごろんとお昼寝するのにぴったり。
「寝転んでください」と言わんばかりに
畳が敷かれています。

右側に見えるのが玄関への扉で、
左奥はクローゼットです。

LDKの様子を別角度からどうぞ。
梁とおそろいのつややかな天井に、
ダクトレールとライトを取り付けて
空間を明るくおしゃれに。

かつて、ここでどんな生活が
営まれていたのでしょうね。
100年前の暮らしぶりに
思いを馳せたくなりました。

キッチンは白×ブラックでモダン。

IHコンロや白いシンクの
システムキッチンを
100年前の人が見たら、
びっくりするだろうな。

それでは段梯子を上ってロフトへ。
急だから足元に気をつけてくださいね。

うーん、いい。畳のロフト。
い草の香りがするんだろうか。
畳がくれるリラックス感は
いつの時代も変わらないはず。
お布団を敷けば、夜ぐっすり眠れそう。

バスタブが広い浴室は明るくてきれい。
たっぷりお湯を張ってゆっくり浸かりましょ。
追い炊き機能も浴室乾燥機もついています。

広い洗面台と大きめの収納が
どっしり構える洗面兼脱衣所。
壁はモザイクタイル風のクロスかな。
この渋い長屋の雰囲気にお似合いです。

トイレの壁は洗面所とおそろいで、
落ち着いたカラーでまとめられていますよ。
温水洗浄便座もついて快適。
建物自体は古くても、水回りは
まるっと新しくなってるのがうれしい。

この長屋が生まれた1926年といえば、
新しい大衆文化が花開いた大正が終わり、
激動の昭和が始まった年。
ここで始める自分の暮らしも
お部屋の歴史の一部になっていく。
そう思うと、なんだか心強いような、
誇らしいような気持ちになってくるんです。