玄関のドアを開けたなら 待ち受けるのはこのお部屋の主役。 ちょっぴりくすんだブルーのタイルは 帰ってくるたびに このお部屋を選んでよかったな、と 思わせてくれるであろう かわいらしさ。

幅違いのタイルを、 縦張り千鳥目地で。 目地も同系色でまとめられて 落ち着いた雰囲気です。

荻窪駅から徒歩1分。 駅前のロータリーを抜けたらすぐ。 そんな駅チカ物件でありながら 4階のお部屋のベランダからの眺めは すっと抜けて見えます。 高さのある建物の少ない 中央線の西側らしい景色。

お部屋の間取りは1LDK。 居室や水回りが 無駄なく配置され 40㎡超の空間が 目いっぱい有効活用されています。

リビングドアは 開放感のあるガラス張り。 空間がより広々として見えます。 躯体を白で塗装した壁は 部屋に表情をプラス。

リビングの一角にあるキッチンは 丸見えにならない 絶妙な位置に鎮座。 凹凸の少ないデザインは 部屋によく馴染みます。

居室の主役は なんといってもこちらの室内窓。 リビングと個室を繋ぐ木窓は そこにいてくれるだけで 奥行き感を、 もっとラフに言えば わくわく感を与えてくれる。

開閉もできて 実用性まで兼ね備えた 頼もしい存在なんです。

ナチュラルなお部屋には インテリアで少し色を足しても 楽しいだろうな。 モロッコラグとかプフとか 柄があるものも似合いそう。

写真には映っていないけれど ウォークインクローゼットがあって 収納力にも期待できます。

リビングと個室の間は 実は扉で仕切ることができます。 上吊り床のレールがない扉は 壁と同色なので 空間にするっと溶け込みますね。

水回りは玄関を入って左側に。 居室とセパレートされているため ふたり暮らしで 生活リズムがずれたりしても 生活音がダイレクトに 響かないのではないかな、と思います。

お部屋全体の 素朴な風合いを味わった後に見る ブルーの壁は より一層、アクセントとしての 存在感を感じることができて。 最初に見た時よりも もっとかわいい。もっと好き。

お仕事が終わって 都心から、中央線に揺られて。 車窓からの景色が 高層ビルから住宅地に変わって 空が広くなったら お家が近づいている合図。

さて、食材を買って帰るか どこかで軽く食べちゃうか。 迷っている間に、お家は目の前。 まずは一旦帰りますか。 お部屋について ブルーのタイルが目に入ったら すんなり心が決まる気がするんです。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk