おやおや？ お部屋にしてはシンプルで けれどもシックでちょっぴりレトロ。 一見スタジオのようにも思える 不思議な空間です。

目線を変えても ぐるりと囲む木目の壁。 アールがかかっているのが さりげないチャームポイント。

どんなお部屋かって 間取り図で種明かしをしちゃいましょう。 ぐるりと囲む壁の一部は 同素材で仕上げられた扉です。 その向こうに キッチンだったり サニタリースペースだったり ウォークインクローゼットだったりが 隠されている、というわけです。

じゃーん！ こういうことなんです。 生活感をすっぽり覆い隠せるのがうれしいし 現れたキッチンが スタイリッシュなステンレスなのも さらにうれしい。

お部屋自体はゆったり10.2帖。 正方形に近い居室は 折れ戸の動線だけ気を付ければ 家具の配置の自由度も高めです。

ほら、扉を閉めればこの通り。 急な来客時や 今日はもう洗い物と向き合う気力が ありません…なんて日は これで全て解決です。

シックな壁に囲われたお部屋ですが 窓が大きく開放感は十分。 お部屋は6階にあるので 窓から街路樹のてっぺんが ちらりと見えて 季節のうつろいも感じることができます。

ウォークインクローゼットは 奥行きたっぷり。 頼りがいのあるサイズです。

トイレとお風呂を仕切る扉は なんとスケスケ。 お部屋の雰囲気とのギャップがおもしろい。

洗面台も同スペースに。 無駄のないスッキリとしたデザインです。

床から壁までタイル仕上げのお風呂は ちょっぴりリッチで 気分があがります。

そうそう、玄関の上がり框も お部屋の壁に合わせて アールがかかっているんです。 かわいいでしょう？

このお部屋があるのは 中央線の西荻窪。 純喫茶にアンティークショップ、 個人経営の飲食店と 個性とカルチャーが集まり どことなくレトロな空気が漂う 魅力的な街です。

生活感を隠しつつ こっくりとしたシックな木目と アールでおめかしをした 雰囲気のあるお部屋は 西荻窪の街に よく似合う気がします。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk