たとえば、コンパクトな造作洗面台。
冬の寒い朝ベッドを出るのは億劫だけど、
あのネイビーのモザイクタイルと
まんまるのミラーのことを思えば、
「いっちょ顔でも洗ってやるか」と
勇気が湧いてくるんです。

リビングの木の壁もお気に入り。
しっかり個性はあるけど奇抜さはなくて、
部屋をあたたかな空気で満たしてくれて。
仕事から疲れて帰ってきても
これを見るだけでちょっと気分が上がる。

あとはね、バスルームも！
正確に言えば「浴室の小窓」ですね。
このレトロな小窓、
たまらなくないですか？
お風呂に入るたび飽きもせず
「いいなあ、好きだなあ」と思ったり。

そんな、ちょっとした「好き」を
たくさん散りばめたお部屋に住むのが、
長く幸せに暮らすための秘訣。
ほら、外観だってかわいいでしょ？

最寄り駅は牛込柳町。
神楽坂や市ヶ谷も徒歩圏内の
閑静な住宅街にある“団地型”集合住宅。
なんと1969年築（！）だそうですが、

お部屋は現代風にリノベされた1LDK。
ところどころににじみ出るレトロ感は、
長い年月がもたらしてくれたものなんですね。

玄関の扉もレトロ。そしてポップ。
扉の薄いペパーミントグリーン、
壁のピンク＆深いグリーンという
カラーリングが絶妙だなあ。

扉の内側はシンプルな白。
玄関から廊下を進み、
右手のドアを開けるとリビング、
正面のドアを開けると寝室です。

木の壁が印象的なリビングは10.5帖。
壁も床もつるんとした質感だから、
モダンなインテリアも似合いそう。
ベージュや薄いグレーのソファを
置いたらきっと良い感じになる。

2つの掃き出し窓から
たっぷりと光が注いでくれます。
バルコニーに出る窓は高さが
175cmしかないそうですが、
それも昔の住居ならでは。
レトロな要素のひとつです。

バルコニーからの眺めはこんな感じ。
1階ながら意外と抜けた景色で、
人目もあまり気にならなさそうですね。

木の壁の逆側はキッチン。

十分なシンクとワークトップの広さ、
コンロの数、収納スペース。
うんうん、どれも申し分なし！

約6帖の寝室は、
窓の外に見える緑が差し色のようで素敵。
曇りガラス越しに注ぐやさしい光のなか
気持ちよく目覚めることができるんだろな。

どーんと大容量の収納も
うれしいポイントです。

大好きな洗面台は、横から見るとこんなふう。
おや、もしかして丸い鏡の裏は……

はい、収納になってます。
このちょっとした気遣いだけで
暮らしやすさが全然違ってくるんですよね。

それでは最後にもう一度正面から。
何度見てもやっぱり好きだなあ。
「自分で自分の機嫌を取れる大人」には
まだなれそうにないけれど、
ここに住めば、
「洗面台で自分の機嫌を取れる人」
くらいにはなれそうな気がするのです。